—2016年1月19日—

ついにチェンダオ山に登る当日、いつもより少し早めに起きて今日登るチェンダオ山を見やる。

よし、今日からよろしくお願いします。
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この日は朝8:00に管理局で集合することになっていた。高橋さんの車に乗せてもらって朝のチェンダオの街を抜ける、その時間にはまだ外が寒く、人もまばらと言った印象だった。

 

管理局に到着すると予約したときにいた朝黒の女性がすでに仕事を始めていた。タイの女性は本当に働きものが多い印象を受ける(一方男性は…)。ここで入山料を払い、ポーター(荷物持ち)の男性と落ち合う。

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これから二日間お世話になるポーターさんはすでに来ているようだ。彼の名前はジョー、タイ人の名前はとにかくみんな発音が難しいので呼びやすくて助かる。持っていく荷物を管理局員とポーター立ち合いのもと中身をチェックする。この時に持っていくペットボトルの数などを数えてデポジットを渡す。山に捨ててくればそのまま罰金になるというわけだ。

 

荷物の重さは20kgまでと決められていたが、今回持ってきた荷物はおそらく10kg越えるくらいだと思う。すべての荷物をポーターに持ってもらい、自分は完全に手ぶらで行くのは人としていかがなものかと思ったので同じくらいの荷物を持って登山する。せっかくなので登山前の彼のポートレートを撮らせてもらう。こちらを見て目を見開いたものもあったが、言葉も全く通じない相手とはじめて会った段階で心の距離を感じたので、笑顔が終わった瞬間の写真を採用した。この二日間で仲良くなれるといいな、よろしくお願いします。

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彼の使っている背負子。日本の登山でも一時ブームになったらしい、拡張性が高く下した時にバッグが汚れにくい。腰で荷重を支える設計なので楽にものを運べ疲労しにくいなどの特徴がある。しかし、日本の山では岩場が多く、下りているときに岩と背負子が干渉したり、藪漕ぎなど狭い場所を抜けるときに背負子が枝に引っかかったりなどの理由でブームも衰退したと聞く。逆にこれを使っているということは急峻な岩場や細く長い藪漕ぎがないということだろう。ちょっと安心した。

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チャーターした車に乗り込んで登山口まで移動する。移動する車はトラックのように荷台を持つジープで、私が助手席に、ジョーさんは荷台に乗り込んだ。登山口までは舗装路10分未舗装路30分の道のりだ。この未舗装路が本当にひどいありさまで殴られるような衝撃の揺れ具合で土埃をガンガン上げながら進んでいく。酔わないように気を張っているとバックミラーに映るジョーさんがゲリラみたいな覆面をして悪路の旅路に耐えていた。

 

比較的平坦な場所の写真。高橋さんが「車をチャーターするの高いからうちの車で乗せていくよ!」と言ってくれたが、奥さんのドゥアンさんは「車がかわいそうだからダメ」ということでNG。実際に乗ってみたが、奥さんのいうことはもっともであると実感した。

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運転手がタイ語で何か言っている、どうやら目的地が近いらしい。

酔う手前くらいまでは行ってたけど登山口の光景を見て一発でシャキッとなった。今まで悪路を忘れさせるほどの見事な桜並木、この時点ですでに来てよかったと感じていた。

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登山する前にはトイレにいっておかないと。これから数時間は登りどおしだろうからな、準備は万端にしておこう。時間にして1,2分のはずだが用を済ませて出てくると運転手もジョーさんもすでに周りにいない。たしかに、集合地点で「写真をたくさんたくさん撮るので先にいって構わない」と高橋さんからタイ語で伝えてもらっていたが、まさか出発の時点で置いていかれたのだろうか・・・

 

登山口に入り、200mほど進むとジョーさんが歩を止めて待ってくれていた。あぁ、よかった・・・

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登山道のスタート地点から道はすこぶるいい。斜面側に微妙に傾斜していて足が疲れやすくはあるものの、道自体は平らで落ち葉が適度にあって硬すぎずやわらかすぎずといった具合だ。それに空気はうまいし、林の緑は綺麗で登山というよりピクニックに近い様相である。道中、わりとよく見るかつて道をふさいでいた木の太さを見て、ここが原生林であることを実感する。

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傾斜も大してきつくないし、正直ゆるやかな道をただ歩いていくイージールート。まぁ、簡単な方の登り口だったからそういうことになるんだが、写真も思いっきり撮れるし、やっぱりこっちにしてよかったと実感。林から覗く遠方の山々とそのパノラマに元気が出る。

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山道側が抉れた木。コイツも近い将来、道を塞ぐことになるかもしれない。物理的な要因ではなく病気かなにかだろうか、ところどころでこういうのに出くわす。

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スタートから歩いて20分経たないくらいでこの絶景。荷物を降ろして上着を脱ぐ、これから午後にかけて一気に気温が上がるだろう。空の青さがのぞく針葉樹林の間に見える頂、その

奥を今日は目指す。

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進むごとに絶景。どういう経緯でできたかわからないがここの山は本当に不思議な形をしている。ちなみにジョーさんに山の名前を聞いても言葉は一切伝わらなかった、ひょっとしたらいちいち山の名前なんて気にしていないのかもしれない。

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登山道を歩いていると背の高い原生林の隙間からほかの山が見えたりする。このシルエットが南国特有の額縁みたいで向こうの山をより際立たせてくれる。

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空の青さがすばらしい。山はその青の中でカリッとはっきりした輪郭を持っているのでまるで浮き出ているように見える。山の立体感を越える自然の造形にはまだ出会っていない気がする。

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1時間ほど登ってくるとだんだん斜面が急になってくる。それと山頂を中心にぐるりと回ってアプローチする手法のため、長らく日陰を歩く形になった。涼しいのはありがたいが、この時間に陰っている土は朝露が残ったままですさまじく滑る。私もジョーさんも何度か滑りながらようやく日陰ゾーンを抜けた。

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ゆるやかとかなんだとか言っていたがやっぱりちゃんと登山なのでそれなりに疲れる。歩き始めて大体2時間ちょっとくらいだっただろうか、休憩地点と思しき場所についた。ベンチが備え付けられているわけでは名が、ちょうどいい高さの岩がごろごろと転がっていて、休みを取るのにちょうどいい。

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ジョーさんは何やらほかのポーターと話し込んでいる。休みのときは完全に腰を下ろすと疲れが出やすくなるのでゆっくりと歩いたりしながら気分を変える。ここから進む道を覗くと高さのある樹木は明らかに今までより少ない、ひょっとしたら森林限界かもしれないな。木陰に感謝しながら、その貢献者を見る。この美しい緑の天井も日本で見ることができるのは数か月先のことだろう。

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緑の美しさに見とれていると風でそよいだ天井から太陽が覗く。その眩しさを表現したくてフレアが美しく出る角度を探した。心地よい眩しさというのは存在すると思う。

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休憩を終えてまた歩き出す。さきほどまでとは打って変わって完全な日照り地帯である。高橋さんからお借りした麦わら帽子がこれほど有用だとは・・・昔の人が使ってる道具って実際すげー便利だと実感した瞬間だった。

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さっきまで楽勝だとか思っていた自分を殴りたい。時間も朝から大分経ち、太陽の角度は見上げるほどになってきている。それに伴って気温も上がるし、日照時間と行動時間がイコールになったことで暑さが尋常じゃない。

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そんな中でも元気な連中はいる。ひとつは欧米系の人間、トレイルラン(走って登山を行うスポーツ)中のようで土煙を挙げながら山道を下っていた。道を譲るのに精いっぱいで写真を撮ることができない。もうひとつはポーターの人たち。彼らはキャンプ地にテントを張り、そこに生活に使う備品をあらかじめ引っ張り上げておくことで自身の荷物を極力減らし、登山客の荷物を運んでくれる。そんなパワフルな彼らなので荷物を積まずに山を下りるときはどうやら駆け足が基本らしい。ちなみにあとから知ったが、ポーターの人たちは下るときに音楽をかけることで登りの登山者に注意を促しているようだった。

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つらくなるとだんだん地面を見る回数が増えてくる。そんなときこそ意識的に景色を眺めて気を紛らわしたり、撮影ポイントを考えたりするようにしている。そうするとどこか日本で見たような、いや、こんなところはないような場所があったりしておもしろい。

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大分登ってきたので振り返るのが楽しい。遠方に見える山々が写真で見たマチュピチュの山のように見えた。こういう景色のせいで山にまた登りたくなってしまう。

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休憩地点が全然ないので少し広くなった山道で昼食をとる。これはタイの伝統料理「カオラム」。外は繊維質の植物で覆われ、中身はもち米で栗?がまぶしてある。ココナッツオイルが入っているらしく、長時間放っておいてもご飯が固くなりにくいらしい。天然素材なので食ったあとは山の林の中に投げ入れておkらしい。忍者飯みたいで結構好きです。ちなみに外の繊維質は結構本気にならないと剥がせないので子供や女性は頑張らないと食えないかもしれない印象を受けました。

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遠くに見えてきた岩山がいよいよ近づいてくる。ごつごつした岩肌に迫力を感じるが、そこに映えているヤシの木のおかげでなんとなく柔らかい印象も受ける。

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高橋さんから登り切る直前で急登があると聞いていた。ここまでで結構急だったのでもうすぐ着くと期待していたが、どうやらここはゴール手前ではないらしい。また平坦な道に戻ってちょっとガッカリ。まぁ、見返した景色が今までの頑張りの報酬だな。

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説明書きは一切ないが、やはりここは石灰質の山なんだろう。日本でいうところの四国カルストや秋吉台のように歯みたいな岩がいくつも突き出していた。この点在する岩を縫いながら山道は山頂へ続いている。

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さきほどまで平原だったのにまた葉が覆う木陰道に戻される。言葉も通じないからあとどれくらいかもわからず黙々と進む。写真撮影も結構したのでコースタイムが気になるところだが・・・

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その不安はまったくの杞憂で林に入ってすぐの場所にキャンプ地がありました。到着も12時半くらいだったかな、めちゃくちゃ余裕のある到着です。速攻でテントを立てて、就寝準備完了。夜は氷点下になるということなのでテントの外側に銀シートを設置。ジョーさんに「山頂からサンセットを撮りたい」と言ったら通じたらしく、三時半までテントで寝て、そこからまた登り始めることになりました。登山終えて昼寝とか最高です。

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木陰に設置したおかげでテントの中はとても快適な空間だった。疲労もあったのか、目を瞑って次に光を見たときには予定の時間の十分前だった。改めて荷物を持って登山再開。ジョーさんは私がお願いしていた荷物をすべてパージしたのでめちゃくちゃ登山のスピードが上がってました。そこにひぃひぃ言いながらついていく、ジョーさんがたまに停まっては遅れる私を応援してくれた。そして彼が待っている場所は大体絶景ポイントなのでそのたびにリュックを下ろしてカメラで撮る。

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高橋さんが言っていた最後の急登ってのはたぶんここだ・・・ってのが下の写真。急だってのに加えて乾ききった赤土が滑ること滑ること・・・そんな場所をやっとこさ登り切りました。

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そんでもって頂上に到着。ケルンはなくても看板があるのでここがピークで間違いないらしい。日本の山頂で国旗を見たことはないが、記念撮影にはかなりありがたいと感じた。

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山頂からの写真を撮っているとジョーさんが手招きしてくれる。景色がいいのはどうやらここだけじゃないらしい。ピークのさらに奥、岬のように細く続く道を進んでいくとたしかにそこに絶景があった。

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うおー!めっちゃ気持ちいい!見えるこれすべてが原生林とかすごいなー。タイは日本の国土の8倍の面積の中に70を超える国立公園があると聞く。正直素直にうらやましいと思う。

 

ここまで一緒に登ってきたジョーさんをここらでかっこよくビシッと撮りたいな。いちいちポーズまで要求して写真を撮らせてもらった、本来荷物運びまでが仕事だったけど、こうして絶景ポイントにわざわざ連れてきてくれてありがとうございます。

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あとは夕日が来るまでここでちょいちょい撮影しながら時間を潰すか。気になったものはとりあえずなんで撮りたいと思ったのか考えながら写真を撮る。

このヤシは崖から一本だけ生えていた。でも、ヤシって種がめちゃくちゃ重くてなんでコイツがここに生えてるのか正直全然わからない。この真下にはうっそうと茂るヤシの林が広がっていたのでひょっとしてこいつはそいつらのビッグダディーかもしれない。

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突き出した石灰岩と樹木が茂る丘。この場所は岩が点在ではなく密集していて、なんだか岩も植物みたいに林になっているよう見えた。あの岩の間を歩いたらおもしろいかもしれない。

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撮った写真を全部貼るときりがないのでこの辺で割愛。そろそろ夕暮れというところにようやく近づいてきた。空の色が様々に分かれ、重なりながら美しいグラデーションを作っていく。

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特徴的な三兄弟のはるか向こうでその面積を減らしていく太陽。太陽を隠す山の向こうにかつてタイに侵攻した旧ビルマ政権が存在したミャンマーがある。あの山の向こうにはどんな景色が広がっているんだろう。

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この夕日を見る間、何やら後ろで集団が賑やかに話している。何の話か一切聞き取れなかったが、台湾から来た女の子によると向かいの稜線にシカを見つけたらしい。この山に住むシカは見ることが非常に珍しいため、見ると良いことがあるとされているという。めっちゃ詳しいねって言ったら「ガイドから聞いた」そうだ、ポーターは英語が話せないがガイドは英語が話せるらしかった、そこも役割で違うんだね。

 

夕日が沈んで私がカメラをしまったのを確認するとジョーさんがものすごい勢いで下りていく。暗くなりきる前にキャンプサイトまで行かないと危ないのかもしれない。帰り道で落ちていた眼鏡の持ち主を探す女性を見つけた、だんだん夜が近づくこの時間で「困っているだろう人」を案じて行動している。別に天国や地獄、神様の評価でそれが反映されるかどうかは全くの別として、人としての資質が垣間見える瞬間だった。すばらしい人もいるもんだと、ラオスから来た青年と話しながら登山道を下った。

 

キャンプサイトまで下りあと数十メートルでテントというところで宴会をしているグループがいる。宴会といっても飯を囲みながら賑やかに話している感じだ。パッとみるとさっきシカを見てワイワイ言っていた人たちだった。

 

その中の一人の男性と目が合う。山頂でもちょこっとだけ話がこの男性は英語が少し話せるようで「タイのどこへ行った?タイ語は何を覚えた?」とかちょっとした会話をしていた。軽く会釈をすると手招きしてこっちに来いという。周りには民族衣装を来た初老の女性たちや中年男性が輪を作っていた。

 

えぇ~・・・・これ入りにくいな、つか、話通じるのかな~・・・とか思いながら勢いに負けて席に着く。何やらはやし立てられながら小さなコップを渡され、酒を注がれる。

 

「ウィスキー!ウィスキー!」

 

ああ、知ってる単語だ。直ちに健康に影響がないアレな。

どうやらストレートで飲めということらしい、いや、やっぱり直ちに影響があるかもしれない。

 

変にちまちま飲んでも盛り上がらないだろうと思って一気に流し込む。流し込むっていってもおちょこくらいのサイズしかないのでこのくらいなら全然許容量だ。飲んだ瞬間、今まで静かだった女性陣が手をたたいて笑顔で何やら言っている。どうやら受け入れてくれるらしい。立って話を聞いていたジョーさんを半ば無理やり座らせてお酒を回す。遠慮していたが周りの人たちが勧めてくれ、宴会に混じることになった。

 

飯は食ったか?たぶん、こう聞かれた気がしたので「カオラムならあるよ!」といってリュックから出す。出したカオラムを見て何がおもしろのかは不明だが、みんな大笑いだった。そのあと、みんなが食べていた鶏肉やヤギの肉、野菜、そして酒類にいたるまでたくさんのものを分けてくれた。山奥に来てまでこんなごちそうにありつけるとは・・・お礼をしながらなんとか会話しようと喋る。英語が少しだけできる男性が「もう少しすれば英語が話せる子が来るよ」と教えてくれた。それまでは食料と酒でひたすら責め立てられた。

 

言葉は通じないものの雰囲気は非常になごやかでその空気感が心地いい。海外に来て、英語らしきものを話しながらここまで来たが、「言葉は問題じゃない」と強く実感するようになった。もちろんビジネスや正確さを要求されるシーンでは「言葉こそ重要」になるのはもちろんだが、そうではないカジュアルな場ではそこに溶け込もうとする努力や、その場を楽しもうという姿勢の方が何倍も重要ではないかと感じる。そんなことは私が言う前に幾度となく多くの先人が言っているが、やはり知識として知っていることと体感したことでは言葉の重みが違う。ひょっとしたら旅の大きな効用は日々の変化の中ですでに知っている知識を体感し、血肉に変えていくことかもしれない。

 

しばらくすると英語を話せる女性が降りてきた。テントの灯りが足りないので目を凝らしてみると、さきほど眼鏡の持ち主を探していた人物だ。彼女の話だとこの一行は少数民族、アカ族の人たちらしい。アカ族といえばタイ北部の街メーサロンでお茶をごちそうになった人と同じである。自分に対してのもてなしもさることながら、自発的に困っている人を助けようとする姿勢。アカ族の親切心というか倫理観って高いなぁと感じました、ひょっとしたらそういう教えが彼らの中に根付いているのかもしれない。普通にすごい。

 

この女性はJeab(難しいがジアさんと読む、最後のbは発音しない)さんと言う人でタイ語とアカ族の言葉と中国語と英語の四つの言語が話せる。日本には旅行で訪れたこともあるらしく、簡単な日本語を話すことができた。その彼女が通訳になって色々な話をした。彼らの関心は私がどんなタイ語を喋れるのか、名前はどんな意味があるのか、○○を日本で言うとなんと言うのかなどだった。

 

タイ語で大切なのは声調である。たとえばマーという言葉には5つの声調がある。短く音を挙げたり、ゆっくり下げたり、一定だったり・・・その声調によって意味が違う。同じ「マー」でも声調が違えば意味は違う、馬・犬・こっちに来いという具合だ。

 

全然ムリ。全然リピートできない。そこから知っていた数少ない単語について怒涛のタイ語レッスンがはじまった・・・そんな中で苦しくも言い訳するべく日本語の特徴を説明する。日本語はイントネーションが一定で、一語一語をはっきり区別して喋る。たとえば「こんにちは」、ほら言ってみて!

 

みんな口々に言うが「こんにちは」は難しいらしい。聞いている印象だとイントネーションうんぬんより、一語一語を発する時間が一定なのが難しいのかもしれない。抑揚もないのでそれこそタイ語とまったく反対である。

 

ふふふ、わかってもらえたかな、日本語の難しさが。しばらくすると普通に喋れるおばあちゃんが現れる、一瞬日本人が混じってるかと思ったくらい上手でビビった。そんなに簡単に習得されたらこっちだって形無しである、ここらで難しい日本語を教えてプライドを守ろう。

 

そこで彼らに「ちゃうちゃうちゃうんちゃう」を教えた。関西弁のアレである。たぶん私が発音しても関西人の人からしたら違和感ありありなんだろうが、ここは勝つために仕方がないのだ。一瞬何が起こったかわからない顔をしていた人たちも、2,3回聞いたあとにはバカ受けしていた。ジアさんの話だとタイでは同じ言葉をしつこく繰り返したりはしないらしい。ダジャレとかないんだろうか。

 

そのあとも宴会は続き、とても楽しい時間を過ごすことができた。海外に来て、はじめてFacebookで友達申請をした。いい夜だったなー・・・

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アカ族のみなさん、本当にありがとう。おかげで最高の登山になりました。

 

たぶん彼らが私の日記を読むこともないし、私がどう感じているかを知ることはないだろうが、私はあなたがたを尊敬します。あなたがたによくしてもらった分、誰かにそれを分けられる人間になろうと思います。

 

この時に飲んだ酒がちょうどいい寝酒になって、昼寝したにも関わらずぐっすり寝れました。

明日は朝日が昇る前に行動を開始、下山してうまいビールを目指します。

 

それでは!

 

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