日銀が預金のマイナス金利不可との見方で安心したみなさん、こんにちは。3軒に1軒はボッタくりと戦う宮下です。
今私はタイのハートヤイという街に戻ってきました。それなりに元気にやっています。
マレーシアのゴキブリひしめくホテルで全然Wi-Fiが繋がらなかったり、高速でバイクごと吹っ飛んだり、発熱してマラリアの検査を受けたり色々ありましたが、タイに来てようやく日記を更新です。
—1月26日 ペチャブリー(タイ)→チュムポーン(タイ) ???km—
この日は・・・まだプーケットにすら着いてない!プーケットに向かう途中ですね、タイ南下中。
いつものように荷造りしてホテルを出発。主要道路わきにちらほら見るマクドナルドでブランチとしけこみました。なんでマクドナルド行くんだよって思うかもしれませんが、急にあの体に負担を強いる味が欲しくなったりするのですよ。入り口でドナルドさんがお出迎え。そこはかとなくジョーカーっぽいよね。
ジョーカーさん、参考画像↓
ありゃ、こうやって比較するとあんまり似てないもんだ・・・
中に入ってテキトーに注文。頼むのはもちろんビッグマック。
みなさんは「ビッグマック指数」という言葉をご存じだろうか。
ビッグマック指数とはイギリスの経済誌”エコノミスト”で世界の物価指数を比較するために考案された指標のことだ。ビッグマックはほぼ全世界でほぼ同一均質のものが原材料や輸送費、人件費や店舗の設備費など多くのことを考慮され計算されている。このことから、世界の物価を比較するのに適した材料として1986年から毎年同誌に掲載されているのだ。
つまり、ビッグマックの値段でタイの物価指数がわかるというわけですね。
私が食ったビッグマックは110バーツ(367円)。一方日本は370円。
あれ?変わんなくね?
これどうやって解釈すればいいんだろうな。たとえばコーラは1.25Lとかいう微妙な容量で売ってるんだけど、それが18バーツ(60円)。いちいち細かい計算はしなくとも500mlのペットボトルは30円を切ってることになる。それって日本の値段の1/5くらいなんじゃないのか、うーむ。
つまりビッグマックという商品がタイ国内において割高な品ってこと?だとしたらあんまり指標には向いてないんじゃ・・・まぁ、わかりませんな!自分で話の風呂敷を広げておいてこのありさま、ままあることです。気にしてはなりません。
ビッグマックを腹におさめて再度南下。途中でスイス村があったので休憩がてら外から眺めることに。
なんて・・・なんて無機質な羊なんだ・・・
フェルトの部分で猫の爪が研ぎやすそうな感じでした。
遠くに見える馬と雪ダルマ。雪ダルマどころか、雪そのものを人生で一度も見たことない人ばっかりなんだろうな。雪ダルマで三段ってのはムズイんだぞー。
あ、馬は本物なんだね。
タイでよく見る街並み。カラフルな建物、西洋式のベランダ、絡み合う電線アンド電線。そして必ずと言っていいほど見る日本の企業の看板。トヨタやホンダみたいなすごい大きいところはもちろんだけど、下請けとかの頑張りが活きてこういうところで名前が見れるわけで・・・そういうのが現地の人の日本観、ひいては日本人観につながっていて、旅人が良くしてもらえたりするわけです。そういう頑張りのおこぼれに預かって旅してるよなーと思う日々。こういうことを実感するタイミングってあんまりない、もし企業人だったらそういう実感があることでかなりのモチベーションにつながるんじゃなかろうか。同じ日本人としてそういう人の頑張りがありがたいし、これからも頑張ってほしいと思う。もらうだけじゃなくて自分も何かできる人間にならなくては、と思うよね。
主要道路を走るため、頻繁に大きな看板を見る。その中でもひときわ大きなものを見つけた。タイの看板でよく見かけるのがケータイ等の通信機器や不動産の広告で日本のように煙草が大きく宣伝されているのを見たことがない。
写真こそ撮ったものの、見た目がグロテスクなのでここには載せないがタイで売られている煙草のパッケージには煙草を吸うことで考えられるデメリットが写真で掲載されている。つまり肺ガンやその手術の様子などを写真にしてパッケージに載せているのだ。コンビニに入れば、日本と同じようにレジの裏手にずらりと煙草が並んでいるが、そのどれもがグロテスクな写真つきのパッケージなので商品棚自体がお世辞にもおしゃれとは言えない。あの画像を見て、それでも吸うって人は本当に好きな人なんだろうなぁ、と思う。日本でもそのくらいやればいいじゃないかとも思うが、やったらやったで「見た目が不快だから商品棚ごと撤去しろ」とか言われかねない。海外に来て、日本の広告ってのはいい意味でも悪い意味でも謙虚だなぁと思います。
走ってたら英雄っぽいのが並んでる場所に偶然着いた。下調べしてないので全く分からないが修学旅行生みたいな子供たちがいっぱいいて、そこかしこで集合写真を撮っていた。
装備品と表記から察するに左側のほうが先史の人らしい。近くによってまじまじと観察してある法則に私は気づきましたね。
1st、オシャレは足元から、カッコイイ靴着用。
2nd、いやいや、ここはタイだっつーの!暑いっつーの!サンダル着用。
3rd、復活のオシャレ靴。頭にも重たげな装飾品を装備。
4th、期待を裏切らないサンダル装備。このころには熱中症も気にするようになった。
5th、もう説明もいらない、当然のオシャレ靴。
この靴→サンダル→靴→サンダル→靴という謎の法則。
ちなみに右の二人は近代の英雄で二人とも革靴でした、ちょっと残念。
その日泊まった宿の近くの定食屋で夕飯を摂る。これがけっこうおいしいのなんのって・・・ちなみに英語は全然通じないのでジェスチャーでやりとり。テキトーに喋ってたらこれが運ばれてきたという流れ。
その言葉が通じない中でも対応してくれた女の子。中学生で少しだけ英語もわかる様子だった。
「英語話せるんだね、助かったよ」というと
「学校でやってるもの!」と得意げな表情だった。
まっとうな旅人なら写真を撮った子供の夢なんかを聞いて一緒に掲載とかもするんだろうが、そこは私ですからね。とにかく腹が減っていたのでフライドライスをガツガツ食べて用事も済んだことだし撤退。jまぁ、聞いてないけど彼女の夢はきっと看護師とかですよ、たぶん。
この日はチュムポーンという場所まで来ました、プーケットはすぐそこ。
—1月27日 チュムポーン(タイ)→プーケット(タイ) 333km—
朝起きてバイクをチェックする。タイヤの空気圧はもちろん、エンジンオイルの漏れがないか、エンジンに異音がないかを確認する。
このバイクに乗ってすでに20日以上が経っているが、どう考えてもおかしい場所がある。
速度メーターだ。
トップギアにしてアクセル全開、それなりの時間を走って加速しなくなれば、これ以上の速度は出ないはずである。そのときのスピードメーターは表示が120km/h。110ccのバイクで見たら大した速度である。
ところがGPS計測だと出ている最高速度は89km/h。全然出ていない・・・
たしかに体感だとGPSのほうが明らかに正しい。どんなにひいき目に見ても100km/hは出ていないはずだ。そもそも、この速度表示は前輪の回転数から算出されている。スピードメーターの表示がおかしいのはそのセンサーがやられているか、前輪の径が間違って入力されているかのどちらかだと思う。
結局、私より周りのほうが速度違反を含めて明らかに交通違反をしているのでそのまま放置しているが、そういうこともあって結構マシンに対するチェックはシビアになった気がする。
エンジンの音がちょっとおかしいかもしれない。前より少しうるさくなった気がする。2000km以上は走っているのでエンジンオイルを換えないとまずいんだろうなぁ。
そうはいっても換えるのは億劫なのでそのまま進んでしまう。だとすれば一体あのチェックは何のためにしているのか・・・と自分に問いながらも面倒が勝って先を急ぐ。まぁ、もうちょっとしたら換えますよ、もうちょっとしたら。
今までずっと内陸部を走ってきたが、ここに来てようやく海を見た。美しい砂浜、セルリアンブルーの海、そして雲ひとつない青空。ここは夏だな、完全に。
ぼーっとしていたら向こうの方に大きな雲が流れてきた。空と海との境目が本当にきわどい。
日本のように信号機があちこちにあるわけではないので距離は稼げるものの、下道で300kmを越えるとなると結構走らなければならない。ときどき山の中を通りながらも、久しぶりに見た海に心躍らせながら旅路を急ぐ。
ようやくプーケットの入り口まで来た。タイという国は形で言うとフライドチキンみたいな感じだ。そのフライドチキンの持つ部分にちょこっとついている島がプーケット島である。ここは大きな橋でつながっていて道は一つしかないのだが、その入り口には関所のようなゾーンが存在する。チェックポイントだ。
他の多くの車の流れに従ってチェックポイントを通過する。係員に何か言われたので「何しにいくんだ?」という質問だと解釈して、「観光です、遊びに来ました」と言ったら笑顔で通してもらえた。たぶん向こうも私が何を言ったかわかってないが雰囲気で察したんだろう。今タイは軍事政権が実権を握っていて、日本国内でそれを聞くと怖いイメージだが、来てみたら実際そういう怖さは全くない。そもそも外人なんてその話では蚊帳の外だし、接してみれば人間が二人そこにいるだけである。
事前に調べておいた格安の日本人宿(海外で日本人が経営するゲストハウス)は空きがあって宿泊することができた。荷物をパージして夕日を撮りにビーチへ向かう。やっぱりそれなりの距離を移動しているだけあってけっこういい時間になってしまった。
ビーチでは何組ものカップルがウェディングの写真を撮っていた。たまたま来たけどこのビーチはそういう場所なんだなー。
必要とあらば海にも入ります。ウェディングドレスのままで。
一生に一度の思い出だから気合の入り方が違う、カメラマンもジャバジャバ海に入ってましたからね。
カメラのメンテナンスとかどうしてるのか結構聞いてみたい。
こちらの女性は友達と写真を撮りあいっこしてました。こういう薄い布みたいなのをなびかせてSNSに使う写真とかを集めてるのかな。シルエットが逆光に映える。
日も沈む手前、女の子が沿岸に見える船に必死に手を振っていた。向こうがもし気づいて手を振り返してもそれは見えないだろうが、女の子にはきっとそんなことは関係ない。そういう一生懸命さとかって大人になった自分に残ってるのかな、なんてふと思ったりします。
最後に夕日を眺めるシニアのカップル。
「これまで見たものの中で最も美しかったものは、腕を組んで歩く老夫婦の姿でした」と言ったのはスウェーデン生まれのハリウッド女優、グレタ・ガルボだ。
美しいってのは造形で見た一元的な尺度ではないだんろうな、いつかこの言葉がわかる日が来るんだろうか。
美しいから風景を撮る。シンプルだが哲学がないなと自分で思う、反射や反応にきっと近い。
この旅で自分の写真がどんな風に変わっていくのかを自分自身で確かめて行きたいな。
プーケットに到着しました、次回はたぶんプーケット脱出編くらいだと思います。
それでは!
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