春一番とともに梅の開花を喜ぶみなさん、こんにちは。タイにはタイの桜があると知った宮下です。
今本体はタイのチェンダオという、旅のスタート地点に無事戻ってきました。かつてお世話になった高橋さん宅で再びお世話になっている状態です。やっぱりチェンダオはいいところで疲れも吹っ飛びますね。
そんなこんなでまた空き時間ができたので遅れた日記を書かないと・・・タイのプーケットからさらに南下してマレーシアを目指してるあたりですね↓
プーケットからクラビを経由してマレーシアの国境にほど違いハジャーイという街へ。マレーシアはイスラム教徒の国で、近くなるごとにイスラム教のモスクが多くなってくる。タイの大きなガソリンスタンドにはコンビニとトイレが併設されていることが多いんだけど、このあたりではイスラム教徒が御祈りする部屋まで併設されてい撮影もせず、ひたすら走る。ハジャーイに着くころには夜に差し掛かっていた。
とにかく混みあい方が尋常じゃない。ハジャ―イは南方では最大の都市のようで夕方は色々な社会的属性の人間が集中して移動する時間らしい。完全にバンコクと一緒です。
この歩道橋の上から街の写真を撮りたかったんですが、ホームレスらしき人が数人寝ていてやめました。大通りでもちょっと場所が変わると治安が一気に悪くなったりするので我慢します。
明るさを最大にして撮ってみました。本当は街のパノラマみたいなのを撮りたいんですよね。名が細くなってもいいからその街の雰囲気とかが伝わる写真を撮ってみたいと最近感じるようになりました。
夜が間近になってより活気づく露店と渋滞。渋滞の一因は露店に横付けして夕飯を買っていくおばちゃんたちにあると私は思います。まあ、ドライブスルーみたいな感覚なんだろうな。
この日はホテルを探すのに苦労しました。タイの人は旅行好きなのかそこら中にホテルがあるんですが、旧正月ということもあり、どこもそれなりのお値段であちこち探し回っていたら結局夜に。その後、それなりのところに泊まることができましたが、やっぱり安くなかったです。
この日泊まった宿のオーナーに国境を越えたところでマレーシアのナンバーや自賠責を購入できることを聞いて、翌日に突撃するんですが・・・お金が1マレーシアリンギット(マレーシアのお金)もないということでタイに戻ってお金を作ってきました。↓は以前の記事
そのまた翌日ですね、マレーシアに入国したもののお金なくって引き返して・・・その教訓を生かしてタイでマレーシアのお金を換金しておき、再度入国しました。
国境の処理も初日はビクビクでしたが一回やってみると全体像が見えてるのでリラックスして越えることができました。マレーシア側のカスタムにも行かず、そのまま入国。最初の目的地はジョージタウンという、イギリス入植時の名残を残す世界遺産の街です。
国境を越え、先日うろついたジトラの街を越えると道路脇に奇怪な植物を発見した。何だこれは・・・
シダ植物が枯れたみたいだけど葉の部分が異様に長い、元気な時にあの部分を広げていたならそれはもう巨大なはずだ。こういう謎の多いものを見るとワクワクする、目が悪くて詳細がわからないので望遠レンズで撮影した画像を拡大して観察していると・・・
後ろで「バツン!」という車が高速で麻ぶろくを潰したような音がして振り向いた。
何事かと思ってみるとどうやらトカゲが轢かれたらしい、轢かれたトカゲは数秒ぴくぴくして動かなくなった。後に知ることになるがマレーシアの道路は本当によく動物の死体が落ちている。タイの道路で見た動物の死体って猫くらいだったんだけど、こっちではトカゲが道路を横断しようとするらしくあちこちで見る。動物に国境はないはずだが、いきなりこいつが登場したということは生態が変わるということで、ひょっとしたら環境もガラリと変わるかもしれない、体調に気をつけよう。
トカゲはかわいそうだが、「実は手足や体液に毒がうんたら」だったら嫌なので道路脇にもどけずそのまま進むことにした。あれをバイクで轢いたら転倒必至である、これを見てからかなり速度を落として走るようになった。
そうして見通しのいい直線にも関わらずビビりながら進むと、雲行きが怪しくなる。
降らないでくれと祈りながらしばらく走っていると、雲は暗く、厚くなる一方。進行方向の遠くはカメラの焦点をどんなに合わせても輪郭がぼやけるので雨が降っているようだ。これはいかんと荷物と自分にカッパを着せていると辺り一面が暗くなってきました。ヤバイヤバイ。
カメラをしまうと怒涛の雨が降ってきた。雨の日のツーリングはつらい上に危ないので最初からわかっていればそもそも移動しないんだが、こうやって途中から降られると我慢のツーリングになる。ちなみに時速80kmを越えると身体に当たる雨は痛い。先がとがっていない針でチクチクやられる感覚になる。
速度をさらに緩めて先へ進む。次の街までまだ100kmを越えていることを考えると気が滅入るが、遮蔽物も全然ないのでひたすら前へ。それでも幸いなことに10分もすると天候は回復した。回復したらしたで今度はめっちゃ暑い、赤道に近づいてる体感がある。
道すがら小さな町をいくつか通過したが、タイのようにごちゃごちゃした感じはなく、むしろ綺麗に整備されていて驚いた。新興住宅街と思われる場所は本当に日本のニュータウンのようでマレーシアの発展を感じさせる。タイはごちゃごちゃしてはいるが、活力もあり、物であふれかえっていたのでマレーシアより発展していると勝手に思っていたが、実際はマレーシアのほうが明らかに発展していた。
そのあとも雨は降って止んでを繰り返して高速までたどり着いた。マレーシアの高速道路、驚くべきことにバイクが無料で走れる。タイの高速道路は110ccのバイクで侵入できないのでわからないが、こちらはちゃんとETCにあたる装置も設置されている。バイクはその料金所を専用路で迂回できるようになっていた。
この道が最高に綺麗で助かったのなんのって・・・距離は伸びるし走りやすいし、それでいてタダだし。道路わきの芝が綺麗に揃えられていて、万が一動物がいてもすぐにわかりそうだ。しかも、途中で道の駅みたいなのもちゃんとありますからね、中にはホテルがある場所もありました。マレーシアは島々からなる島国ですが、今走っている大陸とつながっている国土は高速道路が南北を縦断している。距離にして1000km走ればシンガポールにたどり着けるので、それなりの車輌を使えば一日で縦断することが可能らしい。
昨日までの街や道路が国境を越えたとたんガラリと変わる。世界的に見れば珍しくもなんともないことなんだけど私にはかなり新鮮な驚きでした。同時に国って何なんだろうとも思います。
高速のおかげで距離はある程度稼げたもののこの日はジョージタウンの手前、バタワースという街で一泊。ミーゴレンうまかったなー。明日、フェリーに乗ってジョージタウンを目指します。
翌日、宿をチェックアウトしてジョージタウンへ向かいます。この街はイギリス入植時の街並みを残す世界遺産の街で、小島でもあるのでフェリーで行くことになります。完全とまではいいませんが、英語がある程度通じるので色々なことがすごい楽。向こうもこっちと話が通じるので明るい雰囲気で対応してくれます。タイはもちろんいい人も多いんですが「変な外人来たよ(笑)」みたいな会話を平気で仲間とはじめたりするので、個人的にはマレーシアのほうが居場所がある気がします(笑)。
フェリーの往復料金は驚くなかれ、2マレーシアリンギット(60円)。たしか往復の料金だったはず。安すぎると逆に不安になるんですが、こちら側からジョージタウンが見えるくらいの距離なので最悪沈んだら泳ぐかくらいに考えてました。まぁ、地元の人の足だから安いだけなんですが。
そして乗船。艦底みたいなところが巨大な駐車場でそこにどんどん入っていきます。便の運航は比較的多く、30分に一本は出ているとか。バイクを停めて船内を散策したかったんですが、どうやらこのままジョージタウンまで待機する様子。日本と勝手が違うといちいち感動します、感動屋なのかもしれない。
離れていくバタワースの街。今街は中国の旧正月でかなり賑やか、それに伴ってホテルは特別料金じゃないと泊まれないところが多い。まぁ、そういう雰囲気を味わうことができるオプションフィーだと考えよう・・・
船内でたまたま隣になった人が日系企業に勤めるマレーシア人で名刺までくれた。ボスが日本人でお世話になっている、これから家族でスタジアムに行くんだと言ってました。彼が言うにはマレーシアの人は日本人のことを尊敬してくれてるみたいです、日系企業人の頑張りが色々なところで発揮されているのを感じるなぁ。
フェリーがつくと各々の目的地へ散開。私は目的地も何もノープランだったんで適当に街を走ってみることに。
街にはイスラム教のモスクが点在。ここマレーシアはイスラム教徒の国なのでそこかしこで見かけます。それにしても宮殿っぽいよなー。欧米人にも人気の観光地みたいでこのモスクでも大量の欧米人を見ました。関係ないけどガンダムに出てくるアッザムってこのモスクからとったデザインじゃないのか、と思いました。
中に入るとイスラム教徒かどうか聞かれました。仏教徒だと答えると、「ここから見るだけにしてね、その先はイスラム教徒が御祈りする場所だから」とのこと。照明もないのにとても明るく、刺繍模様の美しい絨毯が奥まで並んでいる。中東で大人気のケータイアプリでお祈りの時間とメッカの方向を教えてくれるってものがあると聞きました。日本人の電車案内アプリくらい生活に根差してるんだろうな。
モスクの花壇に植えられていた花。花とかはしっとりと撮りたいんだけど、全く真逆のカラッカラに乾いた状態でした。今度誰か撮り方教えてください。
昼食を摂って街を進むと旧正月に沸く寺院を見つけた。近くにバイクを停めて参道を歩く、仏花を売る店も書き入れ時とばかりに客引きをしている。こういうところに来るとやっぱり私も中国人に見えるらしい。客引きがひたすらニーハオって言って寄ってくる。
客寄せに愛想笑いを浮かべながら歩くと寺院に到着。頭上には所狭しと提灯が並び、まるで屋根のようになっているが、マレーシアの日差しは一切弱くならない。気温は体温に近いくらいで風もないのに皆飄々としているように見える、タイで大分暑さに慣れたつもりだったけどここは本当に暑いな・・・
そこにいた狛犬。だんだん狛犬フォルダが充実してきました、いや、特に意味はないんですが。
寺を出てバイクまで戻る道すがら日陰があったので休む。現地の人は汗ばむくらいで済むかもしれないがこっちは脱水症状になりそうだ。休んでいる間暇なので中国語の看板を読んだりするのが楽しい。中国語の看板はどこにでもあって、意味もちょっとわかるから看板と店の内部を比較するという一人遊びを開発して満喫中。「生首飾」って看板があって意味はたぶんネックレスのことなんだけどそれにしても字面で笑う。
街にはこうしたストリートアート風にこの街がなぜ発展し、世界遺産に登録されたかの経緯が数多く見受けられる。漫画のようでコミカルだがそれゆえに親しみやすく、興味もわく。世界遺産だからって格式ばらずに、こういうことできるセンスが海外っぽいなぁと思う。日本だとどうしても気合いれて硬くなっちゃうよね。
街はたしかに洋館がいくつもあった。でも、正直な印象としてはそのくらいのものだ。海外に海外の建物があっても別に驚かないという無味無色な感想。ここに日本の武家屋敷があったら感動するんだが、たぶん欧米人から見たらそういう感覚で見ているのかもしれない。欧米人の人は看板を指さしては写真を撮っていたので、おそらく歴史の物語なんかをそこからトレースしてるんだろうな。日本人が京都の街中で小さな首塚を探して新選組ゆかりの地を巡るのと同じかなぁ。
街を歩いていたら立派な彫刻を見つけた。どうやらイギリス入植時にこの街の発展に寄与したイギリス人の功績をたたえ、その勇気や知啓を表しているらしい。
ふむふむ、そうかー。
・・・
飽きたな、正直。
街はもういいや、絶景地か変な場所に行きたい。
さすがに「この辺で変な場所知らない?」と聞くと警察のお世話になりそうなので絶景地を聞いて歩く。このジョージタウンで生まれ育ったという男性に聞くと、それなら島で一番大きな丘へロープウェーで行くといいといわれる、サンクス。
島の道は交通量がなかなか多く、それなりに混みあっていた。時間がかかりながらも道を進むこと30分。巨大な観音様が山から見下ろしているのを発見、ロープウェーに行く前にそっちに行くことに。
駐車場では警備の人たちがタイナンバーを見てワイワイ話しかけてくれる。心なしか日本人っていうとみんなうれしそうなのでこっちも笑顔になる。観音様への道を聞くと、あやしげな露店通りを指さされた。
うん、普段来ないようなところだね。薄暗くて道が狭かったりするところは普段来ないようにしてるんだが、こっちが道というなら仕方がない。
途中ビックリするくらいカラフルなところや・・・
やっぱり引き返そうかなってところもあったり・・・
でも、まぁそれらはお土産通りみたいなもんで無事上に到着!やっぱり見晴らしはいいね。
明らかに中国系仏教の佇まい。でも、ここに来てよかったな、豪華絢爛ってのはこういうことを言うんだろうな。
近くで見つけた狛犬。色使いが南国っぽい。
そいつのすぐ近くにあるのに様子が全然違う、なぜだ・・・
この場所自体は旧正月ということもあってかすごい盛り上がってる空気でした。境内の中にたくさんの物乞いがいたりして内心ビクビクしてましたが、まぁ、安全でした。
さらに道を進む。お寺以外の通路は全部お店かなってくらいたくさんありました。色とりどりだよなー。この先の観音様にはロープウェーに乗らないとたどり着けませんでした、ひょっとしてロープウェーのある丘ってここのことだったのかな・・
ロープウェーを登るとこの景色。たしかにここらへんで眺めは一番良さそう、ちょっと雨降りそうだけど。
そして巨大な観音様。あまりにもデカすぎるんで一部だけ切り取って撮影。画面の左奥に見えるのが人が作業する足場なので相当デカイです。
その観音様近くにいた狛犬。こういう目がイッちゃってるやつは怖い、何をするかわからないポテンシャルを秘めてる。
観音様のところでダラダラしているとそろそろいい時間に。ロープウェーと言われたところへは行かなかったけどここもロープウェーあったし、まぁいいか!(適当)
物乞いが居座る廊下を抜けて・・・
復路で見ると結構ヤバめな通路を通り抜けて・・・
このカラフルな土産通りについたら一安心。向こうから欧米人のカップルがペアルックで来たのにはビビりましたが、今日一日で色々な景色を見ることができたなぁ。
ジョージタウンからまた格安フェリーに乗ってバタワースの街へ帰還。ホテルオーナーとシンガポールへ行く道について話す途中、絶景地はないか聞くと「キナバル山」というキーワードを聞く。ネットで調べてみるとたしかに絶景地らしく、行ってみたい衝動に狩られる。
うーむ、予定をどうしようか考えなくては・・・
とりあえずマレーシアの首都クアラルンプールまでは行くようにします。
何日分か溜めて書いたらえらい長くなってしまった・・・
読んでくれてありがとう^^
それでは!
いい写真がおおいなーーーー。
>>keesky
コメントあり!そう言ってもらえてうれしいよ、今度ホンダの写真見せてねw