みなさん、こんにちは。だんだん料理のレパートリーが両手くらいの数になってきた宮下です。

 

最近ね、ローストビーフ丼にはまってるんですよ。

もう字面だけで相当うまそうなんですが、これが簡単にできるわりにちゃんとうまいんです!

ますます日本から離れるのがつらくなりますが・・・

 

日本のありがたさをかみしめながら今日も東南アジアの日記の続きを書きたいと思います。

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タイ-カンボジアの国境を越えたら明らかに道の様子が違う。主要路はひび割れてはいるもののアスファルトなのだが、そこから伸びている支流のような道路はほとんどが土そのままである。

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リーの言葉がときどきひっかかる。

「警察が国外のバイクを見たら必ず停める」

 

別に密集しているわけではないが、警察は案外多く、主要路でいくつも検問をしていた。

しかしながら、一向に停められることはない。いつ停められてもいいようにノロノロと走っていたのがよかったのかもしれない。

 

この頃になると、修理したバイクに異常が見られ始めた。少しずつ、エンジンオイルが漏れているのである。空冷エンジンなので気温が高いと放熱効率は落ちる、エンジンが温まれば熱膨張により補修部がゆがんだり、内部の圧力も高くなるなんて影響も出てくるはずだ。ドバドバというわけではないが数秒に1滴ずつ、確実に漏れている。それゆえにどれだけ減ったのかもわからない。

 

次の街までエンジンオイルは持つんだろうか。エンジンから白煙があがっていないか注視しながら走る。

結局、国境から最初の大きな町まではエンジンオイルがなくならなかったらしい。ちなみにエンジンオイルを変えてくれたバイク屋は8歳の男の子が作業していた。親父さんは別のバイクをいじっていてエンジンオイルくらいなら子供にかえさせるらしい。

 

まぁ、学校でバイクの整備について習う国だからな。それくらい生活に根付いていれば普通のことなのかもしれない。修理代を払い終えたあとに、いろんな国の言葉でチップを要求してきたが丁寧に断る。

1ドルクダサイ、1000エンクダサイ・・・・と言ってたけど額が違うのでちょっと笑いそうになった。

 

そんなこんなでアンコールワットにほど近いシェムリアップに着いたのが昼間くらい。日本人に人気の観光地だけあって日本人が経営するゲストハウスも少なくなかったことですぐにチェックインできた。

 

いろんな宿に泊まってきたけどやはり日本人宿は居心地がいい。長期の海外旅行をしているとふと日本が懐かしくなるのでこういうところにくると入り浸ってしまいそうだ。しかし国境で無駄に大枚をはたいてしまったのでとりあえず夜まで寝てバーに繰り出すなんてことはできない。一刻も早く目的の遺跡を見に行かなくては。

 

タイでさんざんお世話になった高橋さんからアンコールワットにはフリーパスのようなチケットを買う必要があると聞いていた。そしてそのチケットは自家用車で乗り付けると買えないとの情報もそのときもらった。なんでも市内を走っているトゥクトゥクやタクシーでないと買えない仕組みにすることで現地の雇用を守っているらしい。だから、我々海外ツーリング組はそのチケット売り場の少し手前に停めて、何食わぬ顔で歩いて買いにいくべし、とのことだった。

 

ホテルのカウンターで場所を詳しく聞く。対応してくれたにーちゃんは「自分のバイクで行く」というのに興味津々で表までバイクを見に行った。

「おお、タイのバイクか。これだと警察に停められるね」

 

はて、どっかで聞いたセリフだな。

「いや、ここまでの道で検問はいくつもあったけどどこも声をかけられなかったよ」

「それはラッキーだね。ルールを破らなくても警察は外国人のバイクを停めてくるよ。ワイロのためにね、ルールを破るのは警察のほうなんだ」

 

な・・・なんだと・・・

「ここは交通量も多いし、運転も荒いからトゥクトゥクで行ったら?正直、君の国からしたら大したお金じゃないと思うよ」

 

うーん・・・ワイロっていくら取られるんだろう。相場があるにはあるんだろうけど・・・

聞き込みを続けるとホテル専属のトゥクトゥクドライバーがいるらしい。そっちにうまく誘導されている気もしたけどエンジンにあまり負担をかけずに観光することを考えると利用したほうがよさそうだ。あんな赤茶色の道路の上でバイクが停まったら本当に数十キロ歩かなくてはならないかもしれない。

 

しばらくしえ色黒の男性が笑顔で近づいてきた。名前はボン、綴りは忘れてしまった。自己紹介をして早速乗り込む。彼のタクシーは写真ちょうど前方のものと同じようにバイクの後ろに客を乗せる荷台がついている。排気量の小さいバイクがうなりをあげて客の乗る荷台を引く、東南アジアのバイクは本当に働くバイクだ。

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アンコールワット遺跡群に入るには回数券かフリーパスを買わなければならない。これが絶妙な売り方で、1日分、3日分、1週間分みたいな感じで売られていた気がした。有名どころだけ見れば2日で十分なんだが・・・そうボンに不満を言うと「これがビジネスだよ」と笑っていた。ちなみに彼は英語が話せるけど読めない、ラジオを聞き、客とのやりとりの実践だけで覚えたらしい。旅の初期には正直ロクな教材もないのにそうやって英語スキルを獲得するのはすごい!と思っていたけど、よくよく考えればキャピキャピした女子高生が積分計算できたりする日本のほうがやっぱすごいんじゃないかと思う。

 

世間話をしながら交通事情を観察する。ふむふむ、なるほど。やばい、バンコクの次くらいに危機感を覚える。右側走行ですでに違和感があるのに方向指示器が全く仕事をしていない。ただ、救いなのはそういう奇怪な動きをする車両を警戒してみんなゆっくり走っている気がする。

 

世間話をしているとすぐにアンコールワット遺跡が見えてきた。近づくごとに人、人、人。建物に続く太い道は観光客でごった返している。とにかく人が多すぎるので左の避けて眺める。たしかに迫力はありそう。

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バイクを停めた屋台裏にボンを残して遺跡に向かう。とにかく人が多いんだけど、セルフィーを撮るために真ん中に止まる人間が多いこと多いこと・・・といっても私も写真を撮るときは止まるのでむしろ気をつけなきゃと思いましたね。旅をしていて「こいつ、マナー悪いな」と思うところは何らかの形で自分もその轍を踏んだりしてるなーとふと思います、気を付けます、すいません。

 

そうでなくても日記が長いとのアドバイスを貰ってるのでアンコールワットの説明は省きます、ググってくだされ!近づくと結構朽ちてますね・・・ポルポト政権の弾圧でこういうところを管理できる能力ある人は粛清されちゃったんだろうなー・・・、遺跡の作りとかより近代の影が黒すぎてそっちのほうに考えがいってしまう。

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遺跡構内の仏像。外周部分と呼ぶのが正しいかはわからないけど、お寺でいう本殿を囲う巨大な廊下のような建物の中で撮影。石造りの建物らしく洞窟にいるように中は涼しかった、建物の窓も大きく作られていて驚くほど快適な空間でしたね。実際、窓枠に座って昼寝をする欧米人がたくさんいました。

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建物自体はやっぱり迫力がある。無骨ながらも掘られた模様は繊細で、作られた当時では最先端の技術に違いない。粘土ならわかるんだけど意思を彫ってるからね・・・

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まぁ、ホントすごいですよ。

 

すごいけど・・・

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意外や意外。素直に言うと全然感動とかなかったです。

日本人の渡航先満足度1位と某旅行サイトで見たから期待もしてたのに・・・

 

人がいっぱいいたから。想像のほうが勝ったから。まぁ、いろんな自分の中の情報がいろいろ絡まってこういう感想になったんだろうけど。

 

おこがましいけど、こういう遺跡の良さの中で神秘さってのは大きいと思うんですよ。

秘境っぽいところというか、迷路みたいな・・・つまりそういうところから生まれてくるワクワク感みたいなのを期待している節が私にはあります。

 

ところがどっこい行ってみたら、外国人観光客の中の日本人の多さ。特に老齢の方々が多いこと多いこと。鼻血とか出したらその辺のおばあちゃんがティッシュくれそうなくらい日本人いましたからね。そこらじゅうから「あら、すごいわね~」とか「暑いわね~」とか聞こえてくる。

 

こういうところだとちょっと秘境感はない。

ちょっとがっかりだったけどすごいことはすごかったな。

 

バイクに帰るとボンは英語の本を読んでました。

「すごいけどちょっと観光客が多すぎてゆっくり見れなかったよ。観光客が少ない遺跡を知らない?」

「ここらへんは遺跡群だから観光客がたくさんだよ。さっき買ったフリーパスのチケットで効率よく回れる範囲に有名な遺跡が集中してるんだ。今から行くのは時間としてかなりギリギリだけどベンメリア遺跡っていうのが一時間ちょっと行ったところにある、ただ着いてもそんなに長くは見れないけどね」

 

おお、そんなところがあるとは!じゃあ、明日はそこにして今日はもうどこかでのんびりしたいなー。

「じゃあ、トレンサップ湖を見に行こう。ちょうど夕日の時間には間に合うと思う」

そういってボンはトゥクトゥクを走らせる。トレンサップ湖は東南アジア最大の淡水湖で噂によるとワニもいるらしい。シェムリアップも海からは遠いものの、この湖が近くにあるため新鮮な魚が市場に並ぶらしい。

 

「タカ、ここからは道がすごく悪い。だからしゃべるときは気を付けてね」と笑いながら言ってくる。

シェムリアップ市街からトレンサップ湖は文字通りの悪路で、民家や商店に沿う道路のはずなのに凹凸やぬかるみが点在するタイヤにやさしくない道が30分ほど続いた。さすがにここには自分のバイクで来なくて正解だったと思う。ボンはトレンサップ湖への道が悪いからチップをくれと出発前に言っていたが、その言い分も理解できた。

 

ここはもうトレンサップ湖近く。フェリーで学校と自宅を往復する生徒が港に向かっていた。

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夕日が近い湖面は空の色を反射し、ほのかな茜色に染まっていた。

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船の先に座る少年のシルエットが印象的だった。船内の誰かとおしゃべりでもしているんだろうか。コントラストを強くして、WBを曇りにしたら湖面が黄金色になった。

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トレンサップ湖の西岸に夕日が近くなっていく。湖面に出ているのは夕日を見るツアーの船ばかりで漁業で活躍する小さな船はすべて港に停泊していた。漁業・通学・交通・観光、生活用水のほかにもこの地域の産業の主幹としてこの湖はずっと人々の暮らしを支えてきたんだろうな。

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帰り道、ボンが明日ベンメリアに行くなら自分を指名してくれと言ってきた。こっちはホテル専属ドライバーが一人だと思っていたので面食らったが数人はいるらしい。今日一緒に過ごして彼は話しやすいのでそこは快諾。

 

明日は(ジブリ”天空の城ラピュタ”のモデルになったと噂がある)ベンメリア遺跡に向かいます。

 

それでは!

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