
【ノルウェー】ベルゲン→ウルム
ブリッゲンの観光はあいにくの雨でいまいちだった。地元の人いわく夏は雨が降りやすい地域らしい。
結局距離も伸ばせないまま適当な高原で野宿することにした。
そして朝、何者かの気配で目を覚ます。
というか、気配どころかテントの薄膜に押し付けられた顔の一部が浮き出している。
もう一度寝袋に潜って寝ようとしても鳴き声がうるさくて全然寝られない。
仕方ないのでテントから出て、そいつらを追い払う。
ほら!行った行った!
普段ないもんだから興味深々なんだろうな。
ノルウェーの道には放し飼いの牛や羊が平気で歩いている。
さすがに車は怖いのか近寄るとそそくさと逃げるが、それでも平気で列をなして歩いている。
昨日はあいにくの雨に心おられて適当なところで野宿してしまったが、晴れてみると最高の絶景地に野営していたようだ。画面の左から延びる白い線は雲です。
いやー!思わず最高の体験をしました、感謝感謝。
ちなみに後日知ることになるが、同日、ノルウェーの南部にある国立公園の高原は嵐に見舞われ、発生した落雷で300頭以上のトナカイが死んだらしい。
きっと今年のサンタさんたちはクリスマスに無職だ・・・
山は天候変わりやすいからね・・高原緊急事態だけにしようか。
でも、まぁ、朝起きてこの景色はすばらしいよね。ノルウェー来てよかったなー。
荷物を積んで、エンジンを暖気したら出発。自分より暖かいものはお日様とエンジンだけというツーリング。やっぱり標高が高いのとそれなりに北にいるってのを実感するなぁ。
さっき追いかけた牛がいたので軽く別れの挨拶を・・・って、追いかけたの怒ってる?
フィヨルド地形の上を伸びる道路は爽快そのもの。まさに天空の道という様相で最高に気持ちよかった。峠道を上る度に、山に残る残雪と同じ高さになる。
こんな気持ちいい道が走れるのも短い夏の間だけ、峠道に入る度に冬季封鎖用のゲートがあった。そういう道には両脇に木の棒が一定間隔で刺してある。
たぶん積雪時に道路がわかるためのものなんだろうなぁ。
こんな気持ちいい道を飽きるまで走ったらフェリーを乗り継いで世界遺産「ウルムの木造協会」へ。この世界遺産は行きにくいことで有名らしい。
看板に従って港最寄りの駐車場に停めたら結構歩くはめに・・でも、協会の横には駐車場が完備されているという・・・
ウルムの木造教会は1130年ごろに作られたノルウェー最古の教会の一つなんだって。黒死病が流行した当時は患者の受け入れ先にもなったらしい。ノルウェー4大フィヨルドのうちのひとつ、ソグネフィヨルドを見下ろすように建てられていてる。
入ろうとしたら「You need buy a ticket」の文字。教会内部の閲覧が有料ってのは新鮮な感覚だ。
まぁ、木だしね。維持費とかすごいかかるのかもしれない。下の写真は教会側面にあったレリーフ。
なんとなく適当に撮ったけど、後で調べてみたら蔦の模様が「終わらぬ善と悪の戦い」を表してるんだって。
深すぎて逆に何も感じられなかった・・・
蔦なのはわかったから、ノルウェーの人自然好きなんだな、くらいに思いましたね。
中には女性の牧師さんがいて、私のつたない英語の質問に丁寧に答えてくれた。この協会は普段使いもされていて、結婚式を挙げにくるノルウェーのカップルも多いらしい。
写真撮影禁止のマークがついてたけど、「人が少ないから撮っていいよ」と言われた。教会内部は狭いので見学する人を効率よく捌くための措置らしい。
今まで見てきた教会って内部まで荘厳で、キリスト像や周りの装飾なんてそれこを金ぴかとかそういうものばっかりだった。
けれど、この教会はそういったら煌びやかさがなく、当時できうる限りの彩色を施したという印象を受けた。
ちょっと色使いがタイの寺院とかでありそう。
牧師さんにお礼を言って駐車場まで歩く。最近寒くてしょうがなかったが、久しぶりに小汗をかいた。
そしてまた絶景が続く道を走りだす。ノルウェーは本当に湖が多く、豊富な水資源に恵まれていることをそこかしこで感じる。
高所特有の風が止むと湖は巨大な鏡になって、絶景を映し出す。
このあと寒い寒いと言いながらキャンプ場に到着。一回で5分間だけ稼働するホットシャワーに至高の贅沢を見出して就寝。
夜は寒いのでエマージェンシーシートという体に巻いて使う銀マットがないと寝れなくなってきました。
まぁ、これで温かかったら混み混みだろうから逆にありがたいのかもな。
明日はいよいよノルウェー最大のフィヨルド「ガイランゲルフィヨルド」を見に行きます。
それでは!
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