みなさん、こんにちは。旅もせんと毎日ぬくぬくの宮下です。

旅しろや!って思うでしょう。私もそう思います(ぇ

 

今は関東にいるんですが旅の続きは関西からで、また移動が長距離になるので雨が降らないタイミングでガーっていきます。じゃあ、雨が降ってるときは何するんだって話なんですが、移動できないそのスキに今まで撮った写真なんかを整理しているわけです。その数がまぁノイローゼになるくらい多くてですね・・・

 

このブログを記録しているHPには日記のほかに写真を撮影箇所ごとにまとめているPhotoGalleryという場所があるんですが、ここにブチ込む写真の整理が鼻血出るくらい多くて苦戦中です。

だから行動しにくい日はそれをコツコツとやっていこうというわけです、ハイ。

 

今日の日記は11月14日のものです。

 

徳島県の祖谷渓を見て、和歌山県にフェリーで渡ったところまでが前回の日記です。

今回の日記はその続き、奈良県の紅葉を訪ねます。

 

奈良や京都といったら日本の歴史で幾度もその軸として登場してくる場所ですからね。

そこにいよいよ紅葉の波が!って情報を得たので来たわけですが・・・

 

まぁ実際はなかなか難しく、山の紅葉は終わっていて、逆に町は紅葉が来てない、という微妙な状況。

 

そんな中でも紅葉してるところもちゃんとあるから、そういうところを目指していこうと思う。

この日、あいにくの天気の中、最初に向かったのは談山神社(たんざんじんじゃ)。奈良県桜井市の多武峰(とうのみね)にあるこの神社は奈良県でも紅葉の名所とされていて、十三重の塔を有する中臣鎌足ゆかりの地だそう。

 

中臣鎌足って言ったら大化の改新の登場人物、それってつまり1300年とか前ですからね。

見たそばから昔の人すげーってなること請け合いですよ。

 

駐車場に着いてから神社までは少し距離がある。

参道の脇には漬物や饅頭を売る露店が並び、観光シーズンの様相を呈していた。

 

一礼して鳥居をくぐる。

手水舎(ちょうずしゃ)で手と口を清めて参拝の準備。

ここの神社は水を吐く竜、十センチ強のかわいいやつでした。

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本堂へ続く階段を上がる。

階段脇の樹木は紅葉していないが上のほうは色づいてわずかに顔をのぞかせていた。

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階段を登りきると圧倒的存在感のある十三重の塔が登場。

荘厳さとかの感動より、よくそこまで重ねたよなっていう感心のほうが先に来る。

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ひぃ、ふぅ、みぃ・・何回か数えて十三あることを確認する。

似たようなものがいっぱいあると数えるごとにその数が違ったりする、そういうことありませんか。

 

今作れって言ったって相当な困難をともなうであろうこの塔を1300年以上前に作ってたんだからなー。

宗教的な理由での建造はもちろんだろうけどその情熱がすさまじいよ。

 

こういう建造物ってそのものを通して人のすごさを理解するひとつの材料なんだろうな。

ちなみに紅葉は大分散ってしまっていて十三重の塔近くに生えてる広葉樹はほぼ全滅でした。

 

靴を脱いで本堂に上がる。

大きな建物に対する大味な感動だけでなく、細かな部分の意匠への感動も味わえる。

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朱塗りの柱をしり目に木張りの廊下を進む。

その先の本堂前では神主の方がこの神社の由来を話していて、多くの参拝客が耳を傾けていた。

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その奥に見える建物。

中臣鎌足を祀っている場所かな?神主さんのお話は聞きませんでした、スイマセン。

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その後は御朱印をもらって境内を後にする。

蹴鞠(けまり)の庭という場所を抜けると十三重の塔が遠ざかる。

そうすると葉が落ちた気が目立たなくなり、比較的遠くにあった色づいた木々が塔を囲むように見えてきた。

 

おお、これはすごい。この場所だけは現代の建築物が一切見えない。

1000年以上前の人たちもこの景色に表情を綻ばせたんだろう。

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来た時には天気は悪いし、紅葉も散ってると思ったけど最後に紅葉に囲まれたトレードマークの十三重の塔が見られてよかった。この景色はもちろん強く記憶に残るだろうけど、ここに来るまでに見た景色も覚えていたいな。

 

駐車場へ戻る途中、露店のひしめく参道を通る。

天気はあいにくでもそこにいる人たちの勢いはすごい。

そんな勢いに押されて草餅を購入。あとひとつは・・・味がうまかったことしか覚えてない。

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そこからまた小雨の中を移動。タイヤが減ってきたので雨の日とは言え、より気をつけてゆっくり走る。

ゆっくり走るのは交通上の安全もそうだけど、写真を撮るにもすごくいい。

 

ちょっと気になるところを見つけやすいし、その近くにバイクを停めやすいからだ。

林に囲まれたあぜ道が気になったのでバイクを降りて撮影。

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日本人から見たらなんてことはなくてもほかの場所にいったら違う感想が聞けるかもしれない。

 

そこから少し移動して吉野山を目指す。

吉野山は桜の名所として知られるが紅葉の名所としてもまた名高い。

山の上ということで散っているとは思うが一応、どんな感じか見ておきたいな。

 

平日にも関わらず流れの滞る道を進む。

古民家を利用した商店が多く並び、買い物を楽しむ徒歩の観光客も多い。

そんな中をすり抜けもせずダラダラ走っていると吉野山の山際が見えてくる。

 

・・・うん、全滅だね。

これだけの面積があるのに葉が全然見当たらない。

 

今日の予定は談山神社と吉野山だったんだが、、、予想はしてたけどダメでしたか。

ケータイのTwitterで周辺を調べる。

Twitterについての説明は省くが、わりと生の情報が得やすいので最近はこのアプリで検索だけしている。

 

周辺部の紅葉を調べると円成寺というのがあるらしい、近いと言っても一時間あるが。

円成寺(えんじょうじ)は奈良県の忍辱山町(にんにくせんちょう)にある真言宗のお寺。

運慶が初期につくった国宝の大日如来が祀られているらしい。

 

忍辱山町ってすごい字面だ、これだけでちょっと行ってみたい。

こういうちょっと聞いたことないような他県のお寺はリアルに一生に一回しか行かないだろうから行こうと思ったらちゃんと行かないと。

 

雨の中を小一時間走る。

気温が十度を超えるとはいえ、やはり雨の中の走行は寒い。

だから貼るホッカイロをグローブの中につけている。

安いし携帯性バッチリだし使い捨てで荷物にならないからだ。

 

ただ、海外でホッカイロのような優れものに出会えるとは限らない。

以前友人がハクキンカイロというのを持っていた。

これは燃料であるベンジンの触媒燃焼による熱を利用したカイロで、一度の燃料補給により24時間の使用が可能だという優れものだ。

 

別に日本にいて、冬場のレジャーや日常生活にもかなり役に立つと思う。

お値段はそれなりだけどね。

でも、店頭であんまり見ない(気づいてないだけかもしれない)。

まぁ、燃料必要だから子供だと買えないのかな。

 

カイロに助けられながら駐車場に着くころには大分日が傾いていた。

砂利でできた駐車場は雨でぬかるんでいてスタンドがズブズブと沈んでいく。

以前ホームセンターで買った木の端材を挟んでなんとかバイクを停める。

格闘しているうちにカッパの裾もびちゃびちゃになってしまった。

 

苦労した分楽しまなくちゃな。

 

毎度こう思う、すでにおまじないみたいになってきた気がする。

でも、長旅でいろんなところに行くと「楽しむ」ってなんだ?ってなる。

 

旅をしていて「楽しい」ですか?と言われればそれはもちろん楽しいが、びちゃびちゃになりながらクソ重いバイクを疲労の濃い体で駐車することは正直楽しくない。旅が楽しいというのはあくまで総括すれば「楽しい」という意味で、快適さや苦労で総計すれば後者が圧倒的に勝る。だからその場の気分で言えばまるで楽しくないことも多い。

 

じゃあ、「楽しむ」ことができていないかといえば全く違う。座って外を眺めていればだれかが決めた目的地に到着して、案内のままに移動するツアーとは比較にならないほど、目的地の決定や散策の自由度から見て「楽しむ」ことができていると思う。

 

何が言いたいかというと「楽しい」という形容詞と「楽しむ」という動詞はまったく違うということ。

いや、日本語の意味的には同じかもしれないけど私が感じるニュアンスは大分離れているということをこの旅で痛感した。

 

「楽しい」ってのはあくまでも明るい”感情”の話だ。何か出来事やプロセスがあった結果であり、そこには笑顔が似合う。

一方、「楽しむ」ってのは結果じゃなくてプロセスにフォーカスした言葉。別におもしろおかしいことじゃなくてつらいこととか大変なこととかもあって、それにどれだけ前向きに取り組めるかってことだと思う。

前向きに取り組むってのはもっと具体的に言えば”考えるのを止めない”ってこと。

 

だから色々なところを移動する度、訪れる度、その都度「考えるのを止めない」ことを意識していきたい。まぁ多くは写真に関することなんだけどね。

 

いやいや、考えるのなんて止めねーだろって思うかもしれませんが、これがビックリするほど止めるんですよ。別に頭空っぽってわけじゃないけどなんとなくなんとなく通り過ぎてっちゃうんですな、これが。

これはいつもの自戒です。

 

撮影機器を準備して円成寺へ向かう。

円成寺手前にある美しい庭園は無料で見ることができる。

道幅わずか2mほどの参道途中、西側に茶屋があった。

私が行ったときは残念ながらしまっていたが、紅葉の美しい庭園を見ながら茶が飲めるというのはとても風情があって、多くの人がそんな時間を過ごしたいと思うのではないだろうか。

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紅葉の中に浮かぶ正門を撮影。

やっぱりこの前みたいな盗撮にはならない、なぜだ、なぜなんだ。

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境内に入って参拝料を払う。その横には大きな塔。

ん・・・丸い?

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この塔の名前は多宝塔。

下層が方形、上層が円形から成り、端では軒の出が大きくなっているのが特徴的。

どうやらこの様式は日本独特のものらしい。

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畳や木張りで床を作るときに円にしようなんて思い浮かばないよな、カブいてるなー。

 

この中に大日如来が祀られている。

塔の反対に回っていよいよご対面。

 

・・・

写真はない。なぜなら撮影禁止だったから。

いや、でもすごいよね。

迫力もあるしやさしさも感じる。

 

書物や絵はあったかもしれないけどそれを立体に起こそうって企画がすでにすごいのに、その完成度たるや・・・クレイジーだね、運慶。どういう想像力だったんだよ・・・

実現させた力もだけどその目標値みたいなのを創り出せるのがすごい。

まぁ類まれな才能に人生賭けてたとかっていうある種の偏りとピタゴラスイッチ的な出会いとかひらめきがあってようやくそこまで行ったんだろうな。そりゃ国宝だよ、日本美術より西洋美術のほうが好きだけど油絵や粘土と違って木彫りの像はミスれないからね。習字や水墨画もそうだけどそういう潔さみたいなのも作品に宿る力なのか。

 

雨がひどくなってきたのと暗くなってきたのもあって退散。

紅葉は散りかけでしたな。

 

多宝塔の軒先で国宝見ながら大分雨宿りさせてもらいました、ありがとう。

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明日は京都の清水寺とか行けたらいいと思ってます。

それでは!

 

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