みなさん、こんにちは。京都弁も大阪弁も奈良弁も同じく聞こえる宮下です。

 

今日は京都の東福寺を目指します。東福寺は京都の東山区にあるお寺で明治の廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)で規模が縮小されたものの、それでもなお25の塔仏が残る京都でも特に有名な紅葉の名所です。廃仏毀釈は紅葉を追いかける中で寺院仏閣によく行くので知った言葉なんですが、仏教寺院・仏像・経巻を破毀し、僧尼など出家者や寺院が受けていた特権を廃することを指す言葉らしいです。廃仏毀釈自体は歴史上で何度か行われているようですが、明治の廃仏毀釈の目的は、明治政府が神道を国家統一の基幹とするため、仏教を廃絶しようとしたことらしいです(仏教は元をたどると外来の宗教であるため)。

 

戦火による消失で再建を行った寺院仏閣は数多くありましたが、政治的理由により規模を縮小されたお寺っていうのもあるんですね。勉強になりました、なんだかんだで今文字通り修学旅行中なんだなーと実感する毎日です。

 

京都観光とはいえ京都市内で宿泊するのはかなりの金額になるので、隣県の奈良県に宿泊し、朝からバイクで東福寺を目指すことにしました。この秋に京都に来るのは二度目なんですが、いくら紅葉の聖地で激混みとはいえ、どの観光地でもバイクを停めるスペースくらいは空きがありました。なのでこの日はバイクで京都市内をうろつきます。

 

京都の道はびっくりするくらいウネウネしている上に細く、そこに坂のアップダウンもあるため、相当走りにくい。これカーナビなかったらたぶん京都のこと嫌いになるだろうな・・・・

そんな道を進みながらようやく東福寺近くまで来ました。あとは二、三の角を曲がればすぐに目的地だ!!というところで通行禁止の文字。東福寺にはどうやら観光者向けの駐車場がないらしい・・・マジすか、完全に下調べ不足。

 

誘導の警察官の近くにバイクを寄せて、停められそうな場所を聞く。ほかの車をさばきながら、それでもわかりやすくバイクの駐車場を教えてくれた。あざーっす!

 

そこから数分で駐車場に到着する、いい場所を教えてくれた。看板から察するにどうやらここは稲荷神社駅の駅前近くらしい。稲荷神社って有名なとこだな、おいなりさんってやつか。たしか鳥居がたくさんあって外人にすごく人気のある観光スポットだったはず。どうせ東福寺行くのは間に合うし、先にちょっと寄って行こうか。

 

風情と活気あふれる商店の通りを買い食いしながら歩く。たいやきが150円でわりと良心的な値段だったので買ったが、手に持ってみると大きさは普通でも厚さが明らかに薄い。やっぱり観光地の食べ物には儲けのカラクリみたいなものを感じなぁ。すぐに食い終えて、ちょっと不満足のまま稲荷神社に到着。まぁ、写真を撮り始めれば空腹はすぐに気にならなくなる。境内はやっぱり人でごった返している。

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すさまじく広い境内なので地図の看板を見てから移動しよう。どうやら拝観料を払う場所はみたいだ、ありがたい。さっそく鳥居ゾーンへ。人がいすぎて・・・写真が残念なアングルしか撮れない。まぁ、しょうがないよな、撮れる範囲で撮ろう。

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人の流れに乗って歩きながらの撮影。神様の名前が書いてある鳥居が一番最初の鳥居なのかな。そのあとにはひたすらズラーッと鳥居が並ぶ。

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平日にも関わらず祭りの縁日レベルで人の波が動く。一度列をはずれ、別の角度から写真を撮ったあと、なかなか列に戻ることができなかった。

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そんな状況でも、この連続した鳥居の道は絶景なので、なんとしてでも人が少ない状態で撮りたい。ケータイをいじりながら時間をつぶし、ようやく人がほぼいない状態で撮影ができた。こういうのは早朝やるべきだと痛感しました。古くからこういうものなのかと思ってたけど鳥居の裏には横文字の団体や会社名が目立つ、どうやら奉納された鳥居で隙間を埋めていくやり方らしい。どうりで朱色が鮮やかなはずだ。

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鳥居の道を一旦抜けると参拝できる建物があった。これはその場所の手水舎、ふつうは龍だったり蛙だったりただ水が出てくるだけだったりするんだが・・・これは何を表現しているんだろう。

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また歩き出す、この鳥居の道は全然終わる気配がない。途中の看板で知ったが、どうやら山一つが境内で、山頂に至る道のほとんどがこの鳥居の道らしい。千本鳥居というらしいが、たぶん千じゃきかない数だろう。上までいってかえってくるのに二時間かかるらしく、紅葉もみあたらないので途中で引き返すことにした。

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道の途中にも少し開けたところには祠がある。中ではおいなりさんらしくキツネが鎮座していた。普段見ないだけにちょっと怪しい雰囲気を感じる。

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どうやら奉納できる鳥居のサイズは何種類かあるらしい。鳥居(中)コース、○○円より!みたいな感じであるのかなー。

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全部が全部綺麗な鳥居じゃない。古いものでは支えの部分の金具が歩行者が通る道のほうへ飛び出してるものもある。

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山の途中で神社の境内でもあるのだが、ふつうの民家が何軒か見受けられた。宮司さんの自宅かな?とても車が入ってこれるような道ではなかったが、それでも原付が何台か停まっていた。そこはやっぱりカブをpチョイスかー、と思いました。

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来た道を振り返る。光が入りきらないほど密集した緑の中をトンネルのように囲う朱色の門。素直に考えれば鳥居は入口のはずなんだから、たしかにこの光景は異様である。

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帰り道で見かけた足腰の無事や回復を祈願する場所。ここまで来れるなら正直いらないと思うんだが・・・

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その近くにいた猫。使ってるカメラにはバリアブルディスプレイがついてないので地面の高さにあるものを撮るときにはどうしても上から見下ろす形になりやすい。だから猫や犬をとると、たいてい目が睨んでいるようになってしまう。もちろんカメラの撮り方だけじゃなくて警戒心を解くテクニックとかも必要なんだろうなぁ。まぁ、これはこれで絵になるんだけどかわいい表情とかも撮れる人はうらやましい。

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鳥居の道は一方通行。たしかにあの人数で相互通行だったら大人同士でも容易にはぐれるだろう。帰り専用の道を下っていく、途中で紅葉している木を見つけた。

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うっそうと緑が茂る道だったが、それでも陽がさしやすい場所はあった。陽を受けるキツネ像が妙に神々しい、暗い緑の中で光あふれる場所は際立つ。

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光のさし方も角度が変わると大分印象が違う。すぐにベタベタな順光になってしまった。

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キツネ像だけではなく、背の低い紅葉も隙間からさす陽の光で表情を変えやすい。やっぱ紅葉って綺麗だなー。

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さきほどとは違い石の鳥居、どうやらここはさきほどと違う神社らしい。

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石の鳥居に紅葉の色が映える。これで鳥居が朱色だったら、そっちのほうが目立っちゃうから、紅葉と相性がいいのはこっちだな。

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ずっとキツネだったけど、ここは狛犬。なんか久々に見た気がした。

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最後にもう一度入口まで戻って人でごった返す様子を撮影。昔と大きく違うのは群衆から上に伸びる手が、スマホを持ってるってことだろうな。ちなみに少し前はインスタントカメラだったに違いない。

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思ったより稲荷神社で時間を使ってしまった。稲荷神社前駅まで商店街を歩く、たいやきの誘惑にはもう負けない。駅はとても小さく、なんとなく鎌倉みたいな雰囲気の場所だった。

 

東福寺の場所は調べなくても最寄駅から人の波にもまれていれば自然に着く、入る前から憂鬱になるほど人がいた。寺の関係者というよりは、明らかに臨時スタッフであろう人間に促されて境内を進む。

 

東福寺には三名橋と呼ばれる、美しい庭を臨む橋が三つある。ただ、事前に調べた限りでは撮りたくなる景色が通天橋で十分なようなのでそこだけ買って見学開始。お金を払って、かつ十分な時間があって・・・でも自由に散策できない。ストーリー分岐のまったくないゲームみたいに、最短ルートで人の波に流されていく。まぁ昼過ぎくらいで一番活動するときだからな・・・

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ようやくビューポイントに到着。ここだけ人の流れが停滞してかわるがわる写真を撮る。みんな、隙間ができると割り込まれないように我先に体を滑り込ませる。タイで乗った乗合バスのようだ・・・

 

今年はいわゆるハズレ年だそうだ。一旦寒くなったにもかかわらず、一度気温が回復し、暖かい期間が生まれてしまった。そのため、先に紅葉をはじめた樹木は順に葉を落して言ったが、色づきの遅いものはいつまでも色がつかず、ギャップが生まれてしまったらしい。まぁ、それでも十分綺麗だよ。

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橋を通り終えるとさきほど俯瞰した庭へ下りることができる。上から見ても絵になったけど、下に降りたら降りたでさきほどの廊下がまた絵になる。計算されてんなー。

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角度が変わると印象ががらりと変わる。建物もそうだけど、樹木の色づき方が全然違うから、同じ庭でも何種類もの景色が楽しめる。

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しばらく撮影していたのに全然人が切れる様子がない。一日に何人来るんだろ。

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庭の中で一番鮮やかに色づいた場所。ここを通る観光客は一番綺麗と口を揃えていた。

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葉の量がちょっと残念だけどここも綺麗だった。何の建物かはパンフレットから読み取ることができなかったけど、宝物庫か何かだろうか。円窓が美しい。

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円窓と紅葉、この完成って日本だよなー。

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さすがに人が多すぎる・・・人酔いしそうだからここはもう撤退しよう。

 

また近場で行けそうなところを探すか。

ケータイでポチポチやると龍安寺という場所が紅葉と枯山水で有名らしい。ロクに調べてものないけど納得いくまで調べてたら陽が暮れてしまう、フィーリングでここに決めた。

 

龍安寺にはバイクで行ったほうが良さそうなので稲荷神社まで一旦戻ってからの再出発。到着まで30分くらいはかかった気がするが、人ごみをひたすら歩いたのでバイクでの移動はいい気分転換になる。

 

到着して門をくぐるとこの風景。来てよかったと思える瞬間だ。

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池の周りを周回して枯山水を見学する。道中で着物の女性がいたので背後から撮影。たぶん借り物の着物なんだけど、色合いがすばらしい。たぶん貸すほうもその人が似合うかどうかに加えて、周りの風景とのバランスを考慮して貸している気がする。

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枯山水に続く階段、ここはほとんど紅葉していなかった。色がついたら鮮やかな天井が生まれるに違いない。

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建物の中に入る。「西」とか「馬」とか「山」とかなら読めるが内容が全然わからない、まぁ、これがわかる人はほんの一握りだろう。

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そして枯山水。ここは桜が見事な場所で秋に色がつく植物はほぼない。枝だけの桜がどこか水墨画を連想させたので白黒で撮影。

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庭から建物を見るとこんな感じ。庭の桜の反対には襖に描かれた桜が見える。来客が後ろひかれる思いで帰路につこうとも、振り返らずに美しい桜を見ることができるように、との配慮だろうか。正解がどうかなんて管理している人に詳しく聞かないとわからない、その人ですら知らないかもしれない。それでも、いろいろあれこれ推測を楽しめるのは日本の建物の良さだと思う、気遣いの文化だからね。

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メインの枯山水はどこのだれが何の目的で作ったかわからないらしい。ほかのお寺の多くの枯山水は建築の目的や意図が明確な場所が多く、この石は何を表わしていて、っていうのが決まっているらしい。しかし、この龍安寺にある枯山水はそこのところが全くの不明なので、自由に解釈していい、ということだそうだ。

 

その珍しい枯山水の横には苔が美しい庭がある、ただこっちをゆっくり見てる人は少なかったな。

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建物を抜けて池の周回へ戻る。さきほどの階段同様、紅葉はまだ十分進んでいるわけではなかった。

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といいつつ、湖面に映る枯れ枝と赤い葉。差が出過ぎ。

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鮮やかな紅葉の場所を見つけた、奥に見える青銅の屋根の下に枯山水が広がっている。

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大きな池を回り終えて駐車場に戻る、もう少しで陽が落ちる。このまま宿に戻ってもいいが、せっかく神社仏閣の密集地帯なのであとひとつくらいは無理すればいけるか・・・?今日の分の紅葉は撮れたし、案もないから無難に定番の金閣寺でも行きますか。

 

営業終了四十分前に到着。やばい、相当やばい。わき目も振らず金閣の場所まで歩く。

中学校の修学旅行で見た風景がそのまま広がっていた。

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相変わらずすごい存在感だなー。金ピカ具合でいったらタイのお寺のほうが、正直すごいと思います。向こうは寺も仏像も豪華絢爛ですからね。でも、つつましやかなわびさび文化の日本でコレってとんがってるなーと思います。あとすごい存在感何だけど、不自然じゃないんだよね。調和してるっていうか、絶妙なさじ加減なんだろう。

 

紅葉と金閣寺、紅葉自体がそもそも少ない場所だった。

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少し歩くとなぜか撮っちゃう。池に映った絵も綺麗なんだよなー。

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金閣寺を見て、その裏の庭を抜ける。柵で制約された通り道から石仏手前のさらに向けて一円玉が盛大に投げ込まれていた。これがなんとなく正規分布っぽくて、人の業みたいなのを感じました。

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最後のほうは撮影の暇なく駐車場に戻りました。結局、大きな駐車場だったものの、最後に出たのは私でした。閉園時間の2分前に脱出、あぶなー・・・

 

はー、この日は正直疲れました。人ごみで撮影するのはやっぱ疲れる。

まぁ、でも幸せな疲労なんだろうな、これは。

 

この日はここまで。

それでは!

 

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