みなさん、こんにちは。こたつでぬくぬくしている宮下です。
御無沙汰していてすいません。
日本縦断の旅はブログが遅刻しているものの九州まで到達し、無事帰還しました。
関東から九州は250ccでも二日で移動できることがわかりました、ケツが四つに割れますが。
すぐにでも報告のブログを書くつもりだったんですが、人間をダメにする冬の魔物「炬燵」に飲み込まれ、惰眠を貪る日々を過ごしておりました。
しかしながら、ケータイに「ブログを更新せよ」とのお告げがあり、魔物に半身を飲み込まれながらも再開することになりました。来年の初頭には東南アジアに旅立つため、なんとかそれまでに日本縦断のブログを終わせたい(願望)
前日は京都の有名どころである稲荷神社、東福寺などを訪ねました。
有名どころは本当に人が多く、うんざりする反面、やはり有名どころと言われる所以を体感することができます。何度とは言いませんが一度は行きたいといわれるのもうなずけます。
この日も懲りずに有名どころを目指そうと思います。天気予報と相談した結果、ところは変わって大阪府の箕面の滝(みのおのたき)を目指すことにしました。
箕面の滝は日本の滝百選にも選ばれる高さ33mの名瀑で、「箕面」の名は木々の間から流れ落ちる姿が蓑に似ていることから付けられたとか、周辺に「尾」のつく地名が多く、水尾からその名に転じたとも言われているそうです。箕面駅から2.2kmしかなく、バイクで走っていても大阪市のビルが立ち並ぶ中心からすぐという印象でした。
ビル街を抜け、建物の高さが徐々に低くなり、やがて坂道に入っていくと周りが枯れ葉の目立つ山道に変わります。平日だけあって車は少なく、すいすいと目的地へ近付いていく。周りの木々が寒々しいので少し心配だが、滝の周りの紅葉がどうなっているかは行ってみないとわからない。
トレッキングを楽しむ人々がちらほら見え始めてからすぐ、駐車場につながる車列に加わった。バイクの売りは機動力で、ある程度道幅があれば横から突破できる、駐車場も車とは別扱いなので係員もスムーズに誘導してくれることが多い。ただ、今のバイクはたらふく荷物をため込んでいるのでそういうスマートな走行はできない、つま先立ちでバランスを取りながらようやく駐車場前までたどり着いた。
「すいません、バイクどこに停めればいいですか?」
「バイク停めるところないから。このまま走って峠を抜けるか引き返して帰って」
え!?マジッすか!?
なんでそんなことになっているのか?なんてことを誘導員に聞いても仕方がない。バイクに乗ってる側からすればバイクの駐車スペースは圧倒的に少ないし、一人で来る乗用車に比べればよっぽどエコな気がするが・・・まぁ決まりは決まりだから仕方ない
渋滞した車列の脇をスイスイ戻る。関西でも有名な紅葉スポットだから楽しみにしてたのになー・・・もやもやしながらアクセルを回す。一度駅に戻ってタクシーかバスで・・・いや、けどそれってすげーメンドイな、ほかのところを回れなくなってしまうなー・・・
そして気づく。しばらく走って駐車禁止の標識がない。
あれ?ここ駐車していいんじゃないの?
もう一度駐車場方面に進み、転回してから確かめる。
走り始めてすぐ「駐車禁止ここまで」を見つけた。
おぉ!ナイス!
見通しのいい道路の脇、落ち葉が積み重なるその上に相棒を停める、しばらく歩く必要はあるが十分アプローチできる距離だ。偶然にも道路横の斜面に広がる林道の入り口付近だったようで、こちらを通って滝に向かうことにした。
まずは林道の入り口から中を撮る。レンズを替えて・・・ピントを・・・・
合わない。
あれ?ピントが合わないぞ?
どうも焦点距離が遠望にならない。簡単に言うとレンズがある場所まで行って動かなくなってしまう。
壊れた・・・ショック
レンズが一本逝ってしまった。ここからはほかのレンズを使わないといけない。凹んでいても仕方がない、とりあえず頻度の高い広角レンズを着けて出発じゃー!(写真はクリックで大きくなります)
道路わきの枯れ木。まぁ、ひとつ間違ったらそもそも行くことのなかった場所だ。それだけでも儲けものだと思って滝へ向かう。(写真はクリックで大きくなります)
林道は思いのほか下へ続いていて、下がっていくと周りの木の様子が変わってきた。さきほどまで枯れ葉すらついていなかった木々が徐々に光を遮るようになっていく。木々の向こうに紅葉が見えた。(写真はクリックで大きくなります)
さまざまな色の中を歩く。光の入り方も違うのでたぶん瞳孔は忙しい。(写真はクリックで大きくなります)
20分ほど歩くと人が多く歩くわき道と合流した。どうやらそちらの道は駅へと続いているらしい。(写真はクリックで大きくなります)
食事処も現れていよいよ滝が近くなってきたと感じる。やきとりとビールとかうまそうだな~、最高だろうな~。(写真はクリックで大きくなります)
山の斜面を進んできた道の下には、いつの間にか川が伸びていた。地形でいえば渓谷だろうか、谷間に入る光が木々の色を照らしてくれる。ひょっとしたら滝のところはいい感じかもしれない。(写真はクリックで大きくなります)
滝は見るより先に音でその存在を知らせることが多い。ただ、この滝は音よりさきに人の多さで接近を感じさせた。(写真はクリックで大きくなります)
目を見張る標識を見つけた。
「滝」
一文字である。「箕面の滝」とわざわざ書いたりはしない。
「箕面の滝、見に来たんやろ?滝はこっちや」
そういう西の風を感じた。(写真はクリックで大きくなります)
そして滝に到着。正面から見上げる形でベンチがいくつも設置してあり、見物客の目を楽しませている。
手前の樹木の色づきはイマイチだが、間近で見れる分、滝としての迫力を感じた。(写真はクリックで大きくなります)
ちょっと場所をずらせば紅葉の色も一緒に写せる。壊れたレンズでは写らない広さも、広角なら一枚でパシャリ。ここも見ごろではあるけどピークかどうかは正直判断できないばらつきでした。(写真はクリックで大きくなります)
晴天で光が強く、なんとなく絵がのっぺりする。でも、そんなデメリットを忘れさせるように滝の下で虹がかかっていた。(写真はクリックで大きくなります)
人間の目には認識できない風景もカメラなら撮れる。一般人でもこういう写真が撮れるようになったんだから、科学の進化ってすげーな。(写真はクリックで大きくなります)
虹を入れて再撮影。いい時に来たなー、あきらめて帰らずによかった。(写真はクリックで大きくなります)
ちょっとした展望台を登って別の角度から滝を撮影。こうすると紅葉まっただ中った感じなんだけど、やっぱり実際に来てみないとわからないよね。(写真はクリックで大きくなります)
滝を見おさめて来た道を戻る。逆光の紅葉はやっぱり綺麗だな。(写真はクリックで大きくなります)
バイクのところへ戻りながらこれからどうしようか考える。レンズの一つが欠けた状態だと撮りたい写真が撮れないことが予想される。レンズが違うと変わる要素はいくつかあるが、そのなかでも写る広さと遠近感、この二つはどうしてもほかのレンズに代えられない。この旅の最中には直らない可能性が高いが早目に修理に出しておくほうがいいだろう。好都合なことに私が使っているペンタックスのオフィシャルショップが大阪市にあるそうなので早速そちらへ行くことに。
田舎出身の私から見れば東京もそうだが大阪も相当ごちゃごちゃしている。○○ビルとか言われても正直全然わからないのでいまどきのカーナビ機能は本当に重宝する。レンズをプロの目で見てもらって、どうやら衝撃によるメカニカルギアの破損ではないか、との診断をもらった。道理で動かないわけだ・・・自分で直すのは不可能だし、症状も許容できないのでそのまま修理へ直行。荷物がちょっとだけ軽くなった。
陽が傾き、かなり西日よりになってしまった。橋を渡り、大阪城公園の駐車場へバイクを走らせる。
「ここはバイク禁止なんだよね、ごめんね」
またか・・・
ただ誘導員が困ったような笑顔で「バイクで来た人はみんな近くの商業施設で
停めてから来る」と教えてくれる。あんまり大手を振るってやることでないが有料駐車場を探す余裕もない。
コンビニで熱量を補充して公園内へ。といっても、公園だって入口がどこにでもあるわけじゃない。やたらと広い名城の外周を歩いて入口を目指す。けっこう時間がヤバい。
入口からはるか彼方にかつて天下人が居城とした大阪城が見える。望遠で撮ったからこんなに大きいけど入口からめっちゃ遠い。絶望。(写真はクリックで大きくなります)
綺麗に整備された公園内には色づいたイチョウが噴水の広場へ続いていて、それだけで絵になるものだった。(写真はクリックで大きくなります)
遠望にはマジックアワーを迎えた空とそれを反射するビルが見える。下に流れる水は川じゃなくてお堀の水だったと思う。(写真はクリックで大きくなります)
歩く、とにかく歩く。なかなか城が近づかない。戦になって攻め落とそうと意気込んでも到着までに気合いが尻すぼみしそうな距離だ、夕暮れを過ぎて黄昏になりかけているのに思うように距離がつまらない。(写真はクリックで大きくなります)
ようやく正面に到着。時間を調べると大阪城に入場できるリミットを過ぎていた。「大阪城の営業時間」で検索できたのがちょっとおもしろかったので良しとしよう。広角レンズを装備しているのに、相当下がらないと画角に収まらない。デカイなー、これ落城とか無理だろ。中学校のときの資料集に城内の100人の兵士で10000人の兵士を撃退できると言われた、とか書いてあったからな。今は周りにたこ焼き屋とかいっぱいあるけども。(写真はクリックで大きくなります)
関西国際空港が近いのでよく飛行機が天守閣の上空を通過する画が見られる。新旧のコラボだね、400年以上差があるけど。(写真はクリックで大きくなります)
日本の城って意匠が細かい、大阪城だけじゃない気がする。西洋みたいな堅牢さとは違って、きめ細やかな部分とかは東洋独自のものかもな。(写真はクリックで大きくなります)
もうじき空と地上の境目がわからなくなるなーまぁ建物の輪郭は夜も明るい都会だから見えるかもな。陽が落ちる最後まで写真を撮ろう、黙々と撮影を続ける。(写真はクリックで大きくなります)
中央に小さな飛行機雲が見える、あれも関西国際空港へ続いているのかなー・・・そんなことを考えていると外国の観光客に話しかけられる。
「あれはなんですか?」
たどたどしい英語だからアジア圏だな。何を言っているかはわかってもそれに答えられるかは全く別の話だ。ビルの名前なんて本当に一切わからんぞ。
「どの建物ですか?あっちの背が高いほう?」
たどたどしい英語で返す。一説によるとコミュニケーションで伝わる情報のうち言葉は7%しか役割を果たしていないらしい、お互い人間なので頑張ればなんとなくわかる。
何回かやりとりして聞きたいのは建物ではなく飛行機雲のことだと理解した。
「That’s a vapor trail」
Googleの翻訳機能はすばらしい、そのうち遅刻の言い訳もコイツが考えてくれる時代が来る。
でも伝わらない、こっちが言いたいことを言っても相手がそれをわかるのはまた別の話なのだ。
「飛行機が作る雲だよ、上空は寒いから飛行機が通った後に水が集まって氷になるんだ。それが雲に見えるんだよ」
違っていてもどうでもいい。こういうのは自信ありげに言ったほうがサッパリする。相手は「ほっほー」という感じで聞いていた。今度はこっちが質問する番だ。
「飛行機雲見たことないの?日本だと良く見るけど。どこから来たの?」
「中国からだよ、いつも曇っていて飛行機雲は見えないだ」
「それってPM2.5が邪魔してるんじゃないの?空気汚いと見えないよ(たぶん)」
「Oh….」
サンキューと小さく言うと、おばちゃんはとぼとぼと行ってしまった。
すまぬ・・・違っていてもどうでもいいとか言ってすまぬ・・・違っていたらすまぬ。
撮影に戻る。この角度が一番かっこよく見えたが、手前にはエレベーターがその存在をアピールしている。近代化の悲しみを即座に共感した。(写真はクリックで大きくなります)
散策できる範囲でようやく近代を感じさせない角度を発見。昔の人もこんな感じで大阪城を見上げたかもしれない。天下人ってすげーよなー・・・「これがオレの家です!」って言えるんだもんな。まぁ、そんな紹介するまえに自分が誰だかみんな知ってるんだろうが。(写真はクリックで大きくなります)
明かりが灯る大阪城。もうすっかり夜になってしまった。
このあと広すぎる絶望の公園を抜けてバイクのもとへ。(写真はクリックで大きくなります)
今日はトラブルもあってけっこう時間使ったけど、それにしてもちょっと回った数が少ないかなー・・・
ということで夜景を撮りに。大阪は都会なので夜景が映えるはずだ。
Google先生に聞くと大阪の咲洲にある庁舎の展望台から見える夜景が絶景らしい。大阪に限らず多くの県庁で展望室が一般公開されているから夜景を見るにはいいかもしれない。お隣中国では公共施設の一般開放を行っていないので、今は日本の県庁が観光スポットとして有名なんだそうだ、テレビで見ました。
都会とは言え、夜は冷える。缶コーヒーで熱量を賄いながら、庁舎に到着。展望台は特別エレベーターで上がるために、チケットを買わなければならない。念を押して営業終了時間を伝えてくる係員、一時間近くあるがそこまで絶景なのか・・・期待が高まる。
静かすぎるエレベーターで一気に展望台へ、そこから見える景色はたしかに絶景だった。(写真はクリックで大きくなります)
カップル用の撮影スペースも備え付けられている。その割にはカップルが少ないなーと思ったが、よく考えてみれば平日でした、ごめんなさい。(写真はクリックで大きくなります)
数少ないカップルがいない面を探す。語らう二人の目の前にリュックを背負った男が夜景撮影を始めたらムードが台無しである、ここは気を使おう。
そうすると案外撮影できるポイントは少ない。展望室内もカンカンに照明が照っているわけではない。が、クリスマス用のイルミネーションはそれなりに明るいため、ガラスに反射が起きない場所を探すのがそれなりに大変だったりする。(写真はクリックで大きくなります)
そうこうしているうちにホタルの光が流れ始める。あれ!?時間!?
あの係員が言っていたことは正しかったんや・・・恐るべし、大阪の夜。
港が近く、USJが目視で来たけどさすがに今から撮影する気にはなれないな・・・
明日に備えて宿に向かおう。
箕面の滝で見た虹を思い出しながら宿を目指す。
天気が良くて、たまたま駐車できる場所を見つけて、紅葉が残る滝を撮影しているときにたまたま虹が見れた。現象自体は珍しいものではないけどやっぱ写真は一期一会だからあきらめちゃだめだなー。
明日は・・・どこだっけ、たぶん京都とかを目指します!
それでは!
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