みなさん、こんにちは。タイ語のレパートリーが一日に一つずつくらしか増えない宮下です。

 

各地が大雪で大変だとお聞きしました。私が出発する前は「やれ暖冬で~」とか言われてましたが、昨年同様スコップが一斉に売り切れる現象が起きているんじゃないでしょうか。

 

そんな寒さの便りをケータイで知った私は今タイ王国にいます。

イメージ通りサイコーに暖かいです、ってか暑いです。

具体的にはヒマワリがニョキニョキと伸び、蒼天を仰ぐ状態です。

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昼は20度台後半まで行くので汗をかきます。

でも、朝方は結構寒くて今日は10度しかなかったみたいです、油断できない。

タイの人でもダウン着てたりしてますからね(特に女性)。

 

日中の温度差は激しいですが、午前中や夕方は小春日和といった陽気になることが多く、それこそ昼寝がはかどって仕方がありません。

 

でも、そんな日も今日でいったん中止です。

 

明日はチェンダオ山というタイで三番目に大きい山へ一泊で登山する予定です。

山頂直下のキャンプ場では氷点下を下るらしく、テント内も凍ることがあるらしい。

 

一泊するとまた日記が更新できないと思い、つらつらと書き始めたわけですが、肝心の海外ツーリング旅のことを書こうとした矢先、ブログを登録している「ブログ村」のメンテナンスが始まりました。

 

メンテナンス自体はブログのアップを禁止するものではないのですが、ブログを登録している分野を変えることができないという状況です。具体的に言うと、以前は「日本一周」で登録していて、その内容でブログを更新していました。これからは「世界一周」で登録しなおして、その内容を書くべきなのですが、メンテナンス中は登録内容を変更できないみたいなのです。

 

つまりタイ王国のことを書くと、「日本一周」のほうで「更新されました!」ってお知らせが出るわけです。

だからタイのことは山から下りて来たらだね。

 

今日は旅とは全く関係ない、日本縦断から帰宅してタイに来るまでの間に起きた無一文で生活することについて書きます。
写真も出てこないので、時間を持て余してる方だけ読んでください。

 

以前、日本縦断中に神奈川県の足柄SAでお金を全く持っていない男性に遭遇した話を書いた。

長かった足柄SAの夜, 薩田峠(さったとうげ), 雅なライトアップ香嵐渓(こうらんけい)

 

彼は沖縄出身で、日本縦断の旅をすべく、単身北海道へ向かった。

ところが旅がはじまって二日目にして、財布・キャッシュカード・携帯電話の入ったカバンを置き引きされてしまい、全くお金を持っていない状態になる。そこから沖縄に帰りたい一心で、南下をしている最中だった(彼の主張で真偽は不明)。そんな彼から、帰るためのお金を貸してほしいという相談を受けた。結局、お金を貸すには至らなかった。

 

このとき、私は日記にこう残している。
「もし自分が逆の立場だったら、ということは必ずある。ありえるじゃなくて必ずある。」

ここからわずか一か月、私は無一文で神奈川の街をさまよっていた・・・

 

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私は日本縦断を終え、神奈川県のお付き合いをしている女性の家に転がり込んでいました。

すでに次の旅路は東南アジアと決めていたので、それまでの時間をそこで過ごすことにしていたのです。

私は無職ですが(絶望)、彼女はしっかりと働いていて、それこそ生活をともにする者として家事仕事をなるべく率先してやろうと決めていました。12月某日、寒いながらも快晴のその日、燃えるゴミの日だった・・・

慌ただしく仕事に向かう準備をこなす彼女のかわりに燃えるゴミを出しに行ったのです。

「ゴミ捨てに行くのに、家の鍵、持った?」
「いいよ、近いし。それより早く出ないとやばいよ」

私はゴミ捨てに、彼女は職場へ向かうバスのバス停に向かいました。
今日犬の散歩はどこまで行こうか、冷蔵庫の中を確認して買い物はどこのスーパーがいいか。
ゴミ捨てから戻ってドアノブに手をかけた瞬間、主婦化していた思考は完全にエマージェンシーになりました。

ガチャッ!ガチャガチャッ!←開けようとしてる

・・・
・・・は?

ゾワッとする。

待て待て、冷静になれ。
ドアノブを逆に回してるかもしれない。

そうだ、冷静になれ。

普段なんとなく開けているドアノブを見る。
レバー式で回す方向は一方向しかない。

うん、鍵かかってるね。完全に。

俺はバス停に向かって走り出した。
恥ずかしながら、ジャージにフリースを羽織った完全な寝間着の状態である。
靴は登山靴(それしか持ってきてない)だが、近場だったので靴下を履いていない。

時間にして数分だろう、自分でもビックリするくらい早くバス停に着いた。
でも、そこに彼女の姿はなかった。

・・・
来た道を戻る。
財布もケータイもない、なんせゴミ捨てたらもうひと眠りしようかという状態だったからな。

これからどうしようか。無一文である。

12時間ほど待てば彼女が戻ってくるはずだが・・・コンビニでその時間待つのはキツイ。

そういえば、お隣さんは一人で住むおばさんだったな。
最近越してきたときに回ったあいさつで唯一、対応してくれた人だ。
「(ダメ元で伺ってみよう。)」

ドンドンとドアを叩く、料理中で玄関近くにいたらしく、幸いにしてすぐに出てきてくれた。
お隣のおばさんに事情を話し、管理会社に電話してもらう。
お隣りへの挨拶を渋らずに一緒に回ってよかった・・・

ところが電話がかからない、まだ営業時間ではないからだ。
しばらく待たせてもらえないかと頼むと、おばさんもこれから娘、孫と三人で出かけるらしい。

あちゃー・・・まぁ、しゃあないか。
ぶらつきながら公共施設を周ろう。

お礼を言って玄関を出ようとすると、駅前にあるアパートの管理会社のところまでついでに乗せて行ってくれるらしい。これはあとで菓子折りを持ってこないとなぁ、やさしさに感謝。おばさんは待ってる間、寒いだろうからとコーヒーまで淹れてくれた。

しばらくすると娘さんとお孫さんが到着。事情を困ったような笑顔で聞いていた娘さんの車に乗り込み、管理会社のところまで乗せて行ってもらった。駅前に着くころには営業時間を回っている。

あとはあなた次第よ!みたいにウインクしていなくなるおばさん、ありがたやありがたや。

管理会社のドアを開けて受付の女性へ近づく。ちょっと表情が強張っている。そりゃそうだ、朝一番の客が明らかな寝間着姿の男だったら俺でもそうなる。

かくかくしかじかで合鍵があったら貸していただけないでしょうか?

以前通販で住所を入力した経験のおかげで怪しげなくスラスラと住所を言えた。その甲斐あってか、そこに住む同居人としては信用されたようだ。しかしながら、合鍵を渡すことはできないという。そんなこと言わずに助けてよ!

「申し訳ありませんが、合鍵はあくまでアパートのオーナーがお持ちです。○○様(←彼女)は引っ越し手続きの際に、同居人のご氏名を申告しておりませんので・・・不明な方のためにオーナーの方を遠くからお呼びすることはできません。」

ぐうの音も出ないほどまっとうだった。まぁ、そりゃそうだよなぁ。そもそも身分証明書がない。
あー・・・あ!そうだ!

「すいません。あなたがたの業務とは関係ないとは思いますが、近くの図書館を調べてはいただけませんか。最近こちらに越してきて、ケータイも持っていないので調べようがないのです」的なことを言ったら、受付の方が地図を印刷してくれた。

ありがとう!宮下は地図を手に入れた!!

地図にある場所は一駅ほど歩く。でも、都会の一駅なんて大した距離じゃない。
大通り沿いを歩き、公園を抜けて、図書館にたどり着いた。

暖かい・・・(泣)

図書館に入ると外気とは明らかに違う。当たり前なんだがいちいちそういうことに感動する。幸福を感じるためにはある程度の不足が必要なのだと思う。

一通り図書館を探索してわかったことがある。
・幼児コーナー付近は広い割にマジで人がいない。
・銭湯やプール、公園によくある水を飲むやつがある。

そこからできることはただひとつ。
生きるための必要な水分を摂り、あとはひたすら寝る。

そうか・・・ホームレスの人たちがしているのはたぶんこういうことなのか・・・
ただ寝てるだけだとなんか言われかねないから一応、本を開いておくか。

ちょうど子供図鑑が近い。
「肉食動物のくらし」

ふむ・・・ちょっと気になる。少し読んでから寝よう。

・・・
・・・
・・・

めっちゃ面白い。
子供向けの図鑑と侮るなかれ、わかりやすくそれでいて興味をそそる工夫が随所にしてある。

たしかに漢字の使用や専門的な表現、そもそもの字数などで内容はそれほど濃くはないものの、その分、ある種の罠のように、読み進めたくなるというか、次が気になるような作り方がしてある。

ふむふむ・・・一気に読んでしまった。
次は「植物のひみつ」か・・・

・・・

・・・

ハッ!

五時の閉館時間になりました。
マジでか・・・

図鑑シリーズすげえ・・・
大掃除の最中に見つけたら掃除進まなくなるレベルで面白かった。

そういえばすっかり忘れていたが当初の目的は部屋に入ることである。
駅から30分ほど歩いて家に戻る。

あたりは大分暗い。そして部屋も暗い。
まぁ、まだ六時前だからな・・・

そこから八時過ぎるまで寒さをしのぐためにひたすら歩いた。
途中、コンビニに寄ったが、一切時間を過ごすことができなかった。

たぶん図書館で集中力を消耗していたというのはある。それに加えて、お金を一銭も持っていないという負い目から、小心者の私はそこに居続けることができなかったのだ。そんなこんなで行くあてもなく、ブラブラと歩く。歩いていないと寒いからだ!

歩いている間に考えいてた。
「鍵を持った?」という質問に「いいよ、大丈夫」と答えたことが実は逆の意味にとらえられていたんじゃないか。
俺は「No」と言ったつもりだが、彼女には「yes」に聞こえた可能性はある。

答えが出ないまま悶々と歩く。そうは言っても過ぎてしまえばすぐに帰宅の時間である。
三時間近く歩いて、凍えないために一日歩き通すというのはかなり無理があると確信して家に着いた。

「おかえり~、どこ行ってたの?」

あどけない笑顔。
それを見た瞬間確信した。

あぁ・・・無意識に鍵を閉めたんだろうな、と。

聞いてみたらやっぱり完全に記憶がないらしく、普段のルーティンでロックしたようだ。
むしろ、帰ってきてから一切片付きもしない部屋に俺がいない状況を見て、ちょっと怒っていたらしい。

今回の教訓は、一緒に住んでる人間のケータイ番号くらいは暗記すること。そしてどこへ行くにもお金とケータイは持っていく必要があるということだ。

また、これからもこうして言葉としては当たり前のことをなんやかんやあって体得していくんだろうなぁ。

ただ、図鑑が面白いのはすごいよかった。昔、資料集を見てワクワクしていたのを思い出した出来事だったからだ。
そういう知的な探求心を喚起する書物に出会うのは難しい、だから定期的にああいった場で探してみる機会を増やすべきだと感じた。

全然旅と関係ない内容でした。
チェンダオ山から下りて来たらちゃんと書きます。

それでは!